TELMステップ0:音の土台をつくる
TELM(Tai’s English Learning Method)の7ステップには、その手前にもうひとつ、ステップ0があります。英語の音の土台をつくる段階です。
ステップ1から7は積み上げ式で、前の段階ができていないと次に進めません。ステップ0だけは違います。初日から始めて、他のステップと並行して毎日少しずつ進めてください。
なぜ音だけ先に始めるのか
理由は二つあります。
一つは、英語の音を聞き分ける力が4技能のなかでいちばん伸びるのが遅いからです。文法は最短6か月で一通り入りますが、音は年単位でかかります。いちばん時間のかかるものを最後に回すと、そこで全体が止まります。
もう一つは、音の練習だけは文法の知識がなくても始められるからです。他のステップは前の段階を必要としますが、ここは初日からできます。であれば、初日から始めない理由がありません。
後ろに回した場合に失うのは、順番ではなく時間です。ステップ5のリスニングにたどり着いてから音の練習を始めると、そこから数か月かかります。並行して進めておけば、たどり着いたときには土台ができています。
ステップ0でやることは二つ
1.音のルールを知識として入れる
まず、英語の音がどう変わるのかをルールとして知ります。
- 母音・子音・二重母音の出し方
- アクセントの位置
- 連結、脱落、同化といった、実際の会話で起きる音の変化
たとえば This is an apple. を、ネイティブが「ディス、イズ、アン、アップル」と区切って発音することはありません。実際には「ディスィザナポォ」のようにつながって聞こえます。これが連結です。
こうした変化を知らないまま聞くと、知っているはずの単語がまったく別の音に聞こえます。単語を知らないのではなく、その単語がどう崩れるかを知らないだけです。
2.音を聞き分ける練習をする
ルールを知ったら、次はそのルールを一つずつ、実際の音で確かめていきます。方法はディクテーションです。聞こえた音を書き取って、答えと突き合わせる。ずれた箇所には必ず理由があり、その理由がさきほどのルールのどれかです。
この段階では、意味を理解する必要はありません。音を特定できればそれで十分です。意味の理解はステップ5の仕事で、そちらには読む力が要ります。
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聞き取るために、ネイティブのように発音できる必要はありません
ここは誤解の多いところなので、はっきりお伝えします。
リスニングとスピーキングは別の能力です。いくら自分の発音が日本人発音でも、ルールさえ体得していれば生の英語を聞き取ることはできます。「生の英語を聞き取れるようになるためには自分もそういった発音を身につけなければいけない」と書いてある本やサイトもありますが、そのような必要はありません。
ただし、自分の英語を相手に正確に伝えたいなら話は別です。こちらは最低限の音の崩れを理解して、日本人特有のカタカナ英語読みから卒業する必要があります。とくに大事なのはアクセントの位置です。ネイティブはアクセントを頼りに聞き取っているからです。
つまり、目的によって必要なものが違います。
| 目的 | 必要なもの |
|---|---|
| 聞き取る | 音変化のルールの知識。自分でその音を出せる必要はありません |
| 伝わる | 最低限の音の崩れの理解と、カタカナ英語読みからの卒業。アクセントの位置がとくに重要 |
さらに詳しく
- 発音はアクセントさえ間違えなければよい
- 英語の母音発音の仕方
- 英語の子音発音の仕方
- ディクテーションこそ最も効果的な学習法である
- 英語は聞いているだけで自然と聞き取れるようになるか?
- さまざまな国の人たちの英語の発音には慣れておくべきか
次のステップ
音の練習を毎日の習慣にしたら、そのままステップ1に進んでください。ステップ0はここで終わりではなく、ステップ4あたりまで並行して走り続けます。
- 次のステップ → ステップ1:文法を知識として入れる