ここでは、TELM式7ステップ学習法のステップ4「速読練習をする」についてお話しします。
前回のステップ3では、大学受験の頃にやっていたような英文を一字一句完璧に理解する練習が大切だとお伝えしました。
一文ずつ、こんなことを考えながら解釈していきます。
- 各単語の品詞は何か?
- 文型は何か?
- どの単語がどの単語を修飾しているか?
- 時制はどうなっているか?
- 使われている文法は何か?
この精読練習をある程度やったら、次はネイティブと同じように頭から速く読む方法を学んでいきます。
つまり、速読練習です。これがリスニング力の基礎にもなります。
ただ、注意しなければいけません。
基礎力なしの速読は多くを誤読しているだけ
速読を教えている講師や本のほとんどは、前回お話ししたスラッシュリーディングを勧めています。
意味の区切れる箇所でスラッシュを入れて、頭からスラッシュの単位で理解していく方法です。
でも、これには大前提があります。
文法を理解して精読ができていないと意味がないんです。
文法の理解や精読練習なしに速読練習をすると、結局多くを誤訳するだけに終始します。
だから、勉強する順序がとても大切なのです。
今回の速読は、精読で学習したこととは違うアプローチで英文を読む必要があります。
精読では何回も英文を読み直して理解しますが、速読は一発勝負です。
つまり、英文を読むときに目線を文頭から右にずらしていって、ピリオドにたどり着いたときには一文を完全に理解していなければいけません。
ただ、これが日本人にとって難しいのです。
日本語と語順が正反対の英語を、どうやってネイティブと同じように頭から返り読みせずに理解していくか、その方法論を学ばないといけません。
頭から英文を理解できるF&C Techniqueとは
そこで僕が開発した速読テクニックがあります。
名付けて、F&C Techniqueです。
FはForecast(予測)、CはCorrection(修正)とConfirmation(確認)の2つの意味があります。
ざっくり言うと、速読に必要なのは予測、修正、確認の3つです。
これをTELMでは、各文法ごとにどう応用するかを体系化してあります。
例えば1つ例を出しますね。”In the house“から始まる英文があるとします。その後に続くであろう文章構成を2つ考えてみてください。
…(考える時間)…
それでは答えです。
- In the house, 主語+動詞
- In the house 動詞+主語
前置詞から始まる英文は、9割の確率で上の2つのどちらかの文章パターンで来ます。
2は倒置パターンですね。
このように、英文を読んでいる中で次にどんな文章構成が来るかを予測しながら英文を読んでいきます。
こういった英文パターンを、僕は全ての文法で研究してきました。これがF&C Techniqueです。
ちなみにこのF&C Techniqueの全貌は、僕のオンラインスクールTranglish内で全て公開しています。
このように、なんとなく速読や多読練習をするのではなく、しっかりとした理論のもとに練習をしていけば、どんな英文も日本語並にスラスラと読めるようになります。
そしてこのF&C Techniqueを、TELMステップ5であるリスニングに応用していきます。
それでは次のページに進んでください。