助動詞には様々なニュアンスがあり、これらを使いこなすにはかなりの練習が必要です。例えば、canは基本的には可能(できる)や許可(してもよい)というニュアンスがよく使われます。しかし他にも沢山のニュアンスがあり、推量(かもしれない)や可能性(ありうる)などがあります。
スピーキングで助動詞を使う場合、初めはどれを使うのか迷ってしまいます。そのため、なかなか文章をスムーズに作れないことが頻繁に起こります。
こういった解決法として、最初は「この日本語にはこの助動詞を使う」と決めておくとよいです。例えば、「~すべきだ」はshouldを使い、「しなければならない」にはhave toを使うといった具合です。
ought toやmustも同じような意味がありますが、使われる状況が少し違います。ただ、初めのうちはそこまで細かいところは気にせず、shouldやhave toだけを使っても十分相手には通じますので問題はありません。慣れてきたら、徐々にought toやmustが適している場面で、なるべくそれらの助動詞を使っていくように心がけていきます。
それでは、以下に各助動詞のスピーキング使うときのポイントを説明します。
canとbe able to
この2つはどちらとも「できる」という可能を表します。しかし、全く同じ意味ではありません。一般的に、canは既に備わった能力を使って「できる」という意味です。一方、be able toは一時的な能力や状況から判断して、「できる」という意味になります。
I can swim.
彼は今日会議に参加できます。
He is able to attend the meeitng today.
しかしながら例外もあります。未来形、現在完了、過去完了、未来完了、不定詞、動名詞、分詞構文、他の助動詞との併用に関してはcanを使えず、be able to を使います。
He hasn’t been able to finish his homework.
明日は彼女に会えるだろう。
I will be able to see her tomorrow.
明日彼女に会えるので、彼は幸せそうだ。
Being able to see her tomorrow, he looks happy.
明日彼女にあえるので、彼はワクワクした。
Being able to see her tomorrow made him excited.
= To be able to see her tomorrow made him excited.
明日彼女に会えるかもしれない。
I might be able to see her tomorrow.
I could persuade her.
この場合だと、「私なら彼女を説得することができるだろうに」という仮定の意味にもとれます。こういった誤解を避けるために、was able toを使うとよいでしょう。
shouldとought to
これらは2つとも「~すべきだ」という意味になります。用法もほぼ同じですので、私たち日本人が使う場合は比較的会話でよく使われるshouldを使えば良いでしょう。
mayとmight
これらはどちらとも「~かもしれない」という可能性を表します。どちらとも会話でよく使われますので、好きな方を使えば問題ないでしょう。ただ細かいことを言えば、mightのほうは可能性がより低い場合に使われます。
used toとwould
どちらとも「(昔)~したものだ」という意味になります。現在はどちらともほぼ同じニュアンスで使われますので、好きな方を使えば問題ないでしょう。ただ、wouldはよくwould oftenと共につかわれますので、「(昔)よく~したものだ」と言う場合はこちらを使うとよいでしょう。
needとneed to
どちらとも「~する必要がある」という意味になります。意味はどちらとも同じですが、need toの方が会話でよく使われます。ただ、「~する必要がなかったのに(現実は~をしてしまった)」というニュアンスを表す場合は、need not have+過去分詞が使われます。