英語の文法:(want、etc)+to不定詞、助動詞

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ここでは、日常英会話でよく使われる「動詞+to+動詞の原型」のフレーズと、簡単な助動詞(can, must)を解説していきます。「to+動詞の原型」は、to不定詞とも呼ばれます。動詞の原型とは、likesやwantsのように変化した形ではなく、likeやwantなどといった、変化しない元の動詞の形を言います。

 動詞+to+動詞の原型(肯定文)

以下のフレーズは、日常英会話で頻繁に使われます。

「~したい」  want to+動詞の原型
「~する必要がある」  need to+動詞の原型
「~しなければならない」  have to+動詞の原型
「~するつもりだ」  be going to+動詞の原型

このtoは、「forやatなどの前置詞」ではなく、to不定詞と呼ばれるものです。そのため、toの後ろに名詞ではなく、動詞の原型がきます。to不定詞については、上のレベルでさらに詳しく学習していきます。今のところは、上の4つのフレーズをそのまま暗記してしまいましょう。

 主語が3人称単数形の場合

主語がheやsheなどといった3人称単数形の場合、want, need, haveは以下のように変化します。

want → wants
need → needs
have → has

 時制が過去形の場合

この場合は、haveだけが不規則変化しますので注意しましょう。

want → wanted
need → needed
have → had

それでは、以下で例文を作ってみましょう。

私はテニスをしたい。
I want to play tennis.

彼は宿題をすぐにやる必要がある。
He needs to do his homework at once.

「宿題をする」のコロケーションは、「do+人の所有格(my, your, herなど)+homework」です。コロケーションとは、相性が良い単語同士のかたまりを指します。homeworkに関しては、動詞はdoでありmakeやtakeなどとは言いません。

彼女は9時にここを出なければならなかった。
She had to leave here at nine o’clock.

彼らは明日フランスに行くつもりだ。
They are going to go to Frane tomorrow.

私は通訳者になりたい。
I want to be an interpreter.

動詞の原型がbe動詞の場合は、beとなります。

 動詞+to+動詞の原型(否定文)

否定文の場合は、以下の語順となります。

do not (does not, did not) want to+動詞の原型
do not (does not, did not) need to+動詞の原型
do not (does not, did not) have to+動詞の原型
be動詞+not going to+動詞の原型

have toは否定文になると、need toと同じく「~する必要はない」という意味になりますので注意しましょう。

私はそれをやりたくない。
I don’t want to do it.

私は火曜日にそこに行かないつもりだ。
I’m not going to go there on Tuesday.

あなたはそれをする必要はない。
You don’t need (= have) to do it.

彼女は会社に行きたくなかった。
She didn’t want to go to the company.

 動詞+to+動詞の原型(疑問文)

語順は一般動詞、be動詞の疑問文の語順と同じです。

  • Do (Does, Did)+主語+want to+動詞の原型
  • Do (Does, Did)+主語+need to+動詞の原型
  • Do (Does, Did)+主語+have to+動詞の原型
  • Be動詞+主語+going to+動詞の原型

それでは、例文で確認してみましょう。

あなたはどこに行きたいですか?
Where do you want to go?

あなたは明日ベトナムを訪れるつもりですか?  はい、そうです。 / いいえ、違います。
Are you going to visit Vietnam tomorrow? Yes, I am. / No, I’m not.

「Are you going to~?」の場合、応答文の動詞は上記のようにbe動詞にしましょう。

あなたは明日ベトナムを訪れなければいけませんか? はい、そうです。 / いいえ、違います。
Do you have to visit Vietnam tomorrow? Yes, I do. / No, I don’t.

あなたは、昨日何をしなければならなかったのですか?
What did you have to do yesterday?

 can と must

確信、義務、強制、可能、許可などを表す動詞を助動詞(canやmustなど)といいます。助動詞は、一般動詞だけでは表現することができない概念を表すことができます。例文を見てみましょう。

彼女はピアノを弾くことができます。
She can play the piano.

このように、助動詞は一般動詞の前に置きます。そして、一般動詞は動詞の原型にします。そのため、主語がsheやheなどの3人称単数でも、動詞の形は変化しません。

 can

canは「~できる、~してもよい」といった可能、許可を表すことができます。

私は英語がしゃべれます。 (可能)
I can speak English.

あなたはそれを食べていいですよ。 (許可)
You can eat it.

 must

mustは義務、強制を表します。例文で確認しましょう。

あなたはそのルールを守らなければならない。
You must follow the rule.

 must と have toの違い

これら2つは、どちらとも「~しなければいけない」と訳されます。しかし、mustは主観的、have toは客観的に考えて「~しなければいけない」という意味になります。

つまり、mustは「(自分が思うに)あなたは~をしなければならない」というニュアンスです。一方、have toは「(状況から考えて)あなたは~をしなければならない」というニュアンスになります。例文を見てみましょう。

私はこれを今やらなければならない(そうしないとまずいと私は思う)。
I must do this now.

私は今この仕事をしなければならない(期限がもうすぐだから)。
I have to do this work now.

主語がYouの時に使うときは、mustよりもhave toの方が柔らかいニュアンスになります。逆に、mustを使うとやや威圧的な印象を与えます。

 助動詞の否定文

助動詞の否定文は、一般動詞の否定文で使われるdo (does)を助動詞に変えるだけです。例文を確認しましょう。

私はサッカーをしません。
I do not play soccer.

私はサッカーができません。
I can not play soccer.

彼は煙草を吸ってはいけない。
He must not smoke.

mustが否定文に使われると、強い否定となります。一方、「do not have to」を使うと「~しなくてもよい」となり、柔らかいニュアンスとなります。

あなたはそれをしなくてもよい。
You do not have to do that.

 否定の助動詞の短縮形

日常英会話でよく使われる短縮形は、以下の通りです。

can not → can’t
must not → mustn’t

 助動詞の疑問文

これも否定文と同じく、do (does)を助動詞に変えるだけです。応答文でも動詞は助動詞に変えます。例文で確認しましょう。

あの子供は一人で学校に行けますか? はい、行けます。 / いいえ、行けません。
Can that child go to school alone? Yes, he can. / No, he cannot (can’t).

あの子供は一人で学校に行かなければなりませんか? はい、そうです。 / いいえ、その必要はありません。
Must that child go to school alone? Yes, he must. / No, he doesn’t have to.

mustの応答文では、Noの時は「do not have to」とします。

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