このセクションでは、直接話法を間接話法に言い換える練習をしていきます。これは会話でもよく使われるので、言い換えがスムーズに行えるように練習をしていきましょう。
直接話法、間接話法の肯定文への言い換え
肯定文の場合、「言う」という動詞を使います。「(人)に言う」と直接話法で表現する際は、say to (人)です。間接話法の場合は、tell+人+thatとなります。例文を見てみましょう。
He said to her, “I’m going to Nagoya tomorrow.” (直接話法)
He told her that he was going to Nagoya the next day.(間接話法)
直接話法、間接話法の疑問文への言い換え
疑問文の場合、動詞は「たずねる」のaskを使います。間接話法では、ask+(人)+if (= whether)で繋げます
I asked her, “Are you going to Kyoto tomorrow?”
I asked her if (= whether) she was going to Kyoto the next day.
疑問詞(where, what, whyなど)が入る場合は、if / whetherのところを入れ替えます。
I asked her, “When are you going to Kyoto?”
I asked her when she was going to Kyoto.
直接話法、間接話法の命令文への言い換え
命令文を間接話法にする場合、基本的にはtell+(人)+to doの形をとります。
I said to him, “Do it at once.”
I told him to do it at once.
Pleaseが付く場合は、少し柔らかいニュアンスになります。このとき、間接話法ではask+人+to doを使います。
I said to him, “Please do it at once.”
I asked him to do it at once.
Let’sが使われた場合、間接話法ではsuggest, propose, askなどを使います。その場合、suggest (= propose, ask) that we (should)という形になります。会話では主に、suggestがよく使われます。
He said, “Let’s play tag.”
He suggested that we (should) play tag.
直接話法、間接話法の感嘆文への言い換え
感嘆文では、直接話法と間接話法は基本的に同じ形になります。時制の一致に気をつけましょう。
He said, “How cute she is!”
He said how cute she was.
彼は言った。「なんて格好いい車なんだ!」
He said, “What a nice car this is!”
He said what a nice car that was.
直接話法、間接話法の祈願文への言い換え
祈願文では、間接話法の動詞はpray thatを使います。
She said, “May God forgive him!”
She prayed that God might forgive him.
直接話法、間接話法のその他の文への言い換え
その他の間接話法への言い換えを見て見ましょう。これは大体決まっているので、そのまま覚えてしまいましょう。
She said, “Thank you!”
She thanked me.
私は言った、「おはよう!」
I said, “Good morning!”
I said good morning.
This is what+主語+say(s)で時制の一致を避ける
時制の一致は、日本人にとってはとても厄介な文法です。しかし、この時制の一致を起こさずに文章を作ることができます。上記のフレーズを使えば、それが可能となります。例文を見てみましょう。
This is what he says, Japan will have an economic slowdown next year.
= He said that Japan would have an economic slowdown next year. (通常の間接話法)
このように、間接話法と違ってJapan以降の動詞は時制の一致を受けません。そのため、日本人にとってとても作りやすい文章となります。ただし、この表現が使えるのはメインの動詞がsayかtellの場合のみに限ります。他の動詞を使った文章では使えませんので注意してください。
be動詞+like+直接話法
くだけた会話では、ネイティブはsaidの代わりに「be動詞+like+直接話法」を使うことがあります。例文で確認してみましょう。
He said, “I won’t smoke any more.”
= He was like, “I won’t smoke any more.”
この表現でも時制の一致を避けることはできますが、かなりくだけた表現です。普段は間接話法か直接話法、またはThis is What+主語+have to sayを使った方が無難でしょう。
直接話法、間接話法の重文への言い換え
andやbutで結ばれた文章のことを重文と言います。重文を間接話法で表現するときは、and thatとbut thatを使って文章をつなげます。例文を見てみましょう。
He said, “I’m going to Kyoto and I want to go to the restaurant.” (直接話法)
He said that he was going to Kyoto, and that he wanted to go to the restaurant. (間接話法)
彼は言いました、「私は京都に行くつもりだが、彼女は行かない」
He said, “I’m going to Kyoto, but she is not.”
He said that he was going to Kyoto, but that she was not.
直接話法、間接話法の2つの異なる文体への言い換え
この場合、それぞれの文体で使われる動詞を別々に活用していきます。
疑問文+肯定文
この場合、askとsayかtellを使います。
I said to him, “Do you like Chinese food? I like it.”
I asked him if (= whether) he liked Chinese food, and said (that) I liked it.
命令文+肯定文
この場合、tell+人+to doとsayかtellを使います。
She said, “You should see a doctor right now. You might feel worse.”
She told me to see a doctor at once, and said (that) I might feel worse.
この他にも「肯定文+疑問文」といったパターンなどもありますが、作り方は上記と同じです。