ここでは、時制の一致を学習していきます。これは日本語に存在しない概念であり、初めのうちは慣れるのに時間がかかります。そのため、多くの学習者はこれをしっかりと勉強せずに会話の中で何となく使ってしまう傾向があります。
そのような状態では、いつまでたっても正しい時制の一致を見につけることはできません。理屈を理解し、英文を何度も音読していつでも使えるようにしていきましょう。
時制の一致とは
時制の一致とは、文章中のメインの動詞が過去形になった場合、そのあとにくる動詞も影響をうけて過去形、もしくは過去完了の形になることをいいます。メインの動詞の文章を主節、that節以降の文章を従属節といいます。例を出して説明しましょう。
彼は病気だと言っている。
He says that he is sick.
主節 従属節
上の例では、主節の動詞が現在形のため、時制の一致はisのままです。では、以下の例文はどうでしょう。
He said that he was sick.
主節の動詞が過去形のため、時制の一致をうけてisがwasに変化します。日本語では「病気だ」と現在形になっていますが、英語ではこの文法ルールのために時制が過去にずれるのです。
時制の一致を受けると、従属節の動詞の時制は以下のように変化します。
過去形 → 過去形か過去完了
現在完了・過去完了 → 過去完了
また、thatは省略することが可能です(会話では頻繁に省略されます)。例文で確認しましょう。
He told me (that) he had already finished homework.
彼女はシャワーを浴びていたと私は思った。
I thought (that) she was taking a shower.
助動詞も同じく時制の一致を受けますが、should, must, ought toは時制の一致を受けません。以下に「時制の一致を受ける通常の場合」と「should, must, ought toなどによって時制の一致を受けない場合」を記します。
He said (that) he could swim.
彼はそれをすべきではないと言った。
He said (that) I should not do it.