ここでは、主格補語や目的格補語に相当する語句を見ていきます。基本的には文型とは違い、少し特殊な形となる文体ですので、ここでしっかりと文章構成を理解してください。
主格補語と目的格補語とは
本題に入る前に、まずは主格補語と目的格補語の違いについて解説をしていきます。
・主格補語
主格補語とは、主語+動詞+補語(SVC)である第2文型のC(補語)にあたります。第2文型はSVだけだと文章が成り立たないため、後ろには必ずCが必要です。
たとえば、He is.だけだと「彼は~だ」となり、文章が成り立ちません。そのため、He is a doctorというようにCを付け加えることによってはじめて文章が成り立ちます。この、Sである(He)を説明するCを専門的に言うと主格補語となります。
He is a doctor.
・目的格補語
目的格補語とは、主語+動詞+目的語+補語(SVOC)である第5文型のCを指します。第5文型の特徴として、OとCの間に主語+述語関係が成り立つということがあります。そのため、このCはOを修飾しており、これを目的格補語と呼びます。例文を見てみましょう。
I call him Tom.
主格補語に相当する語句
基本を理解できたところで、次の下の文章を見てください。
He died young.
この文章の理解の仕方ですが、「youngの前にbeingが省略されている」と考えるとわかりやすいかもしれません。そうすると、以下のようになります。
つまり、このbeing youngは分詞構文であることが分かります。ただ、分詞構文のルールでは、beingは省略可能というものがあります。これが理由で、beingが省略されてHe died youngという文章になります。
それでは、別の例文も見ていきましょう。
She came here running.
これも、She came.という第1文型の文章です(hereは副詞ですので、文型の構成要素にはなりません)。今回は、動詞のrunningがうしろに置かれているパターンです。runningはSheという名詞を説明しているので、主格補語となります。このrunningも分詞構文であると考えれば、文章を理解するのはそれほど難しくないでしょう。
目的格補語に相当する語句
次に、目的格補語の形を見ていきます。以下の例文を見てください。
I bought the bicycle brand-new.
これは、I bought the bicycleというSVOの第3文型です。今回は、brand-newという形容詞がCとなります。このCは、the bicycleというOを修飾しているので、目的格補語であることが分かります。つまり、The bicycle is brand-newという文章が成り立ちます。このように、第5文型のような形で目的格補語が現れます。
以上で、主格補語と目的格補語についての説明を終えます。初めて上記のような文章に出くわすと、多くの人は文章構造を理解することができません。ただ、今までの説明を思いだし、正確な文章を作る、または読めるようにしっかりと頭に入れてください。