ここでは、分詞に関して学習していきます。この文法を使いこなすためには、受動態と関係代名詞も理解しておく必要があります。そのため、受動態と関係代名詞の文法に自信のない人はまずこれらの知識をしっかりとつけてください。
分詞の種類
分詞には2種類あり、現在分詞と過去分詞です。現在分詞は能動的で、動詞のうしろにingをつけます。一方、過去分詞は受動的で、動詞のうしろにedやその他の不規則動詞をつけます。
interest「面白がらせる、興味付かせる」を例に見てみましょう。詞の形にすると、それぞれinteresting, interestedとなります。interestingとinterestedの違いは、主語が能動的(行動を起こす)か受動的(行動を受ける)かによって使い分けます。下の例文を見てみましょう。
The book is interesting.
直訳すると、「その本は面白がらせる」です。
私はその本に興味がある。
I am interested in the book.
ほかの例を見てみましょう。
the event is surprising.
その出来事に私は驚いた。
I was surprised at the event.
surpriseは「~を驚かせる」という意味です。上の例ですと、eventは(誰かを)驚かせるので、現在分詞surprisingを使います。一方、I(私)はその出来事によって驚かされたので、過去分詞interestedを使います。
似たような形に、tired, amazed, bored, satisfiedなど他にもたくさんあります。過去分詞として使う場合、その後ろにくる前置詞が動詞によって変わってきますので、必ず辞書を見て正しい前置詞を選べるようにしましょう。以下に例を挙げます。
amazed at 「~にびっくりする」
bored with 「~に飽きている」
satisfied with 「~に満足している」
関係代名詞の言い換えとしての分詞
分詞を使い、関係代名詞の主格用法と言い換えることが出来ます。主格用法とは、先行詞が関係詞内で主語の役割を果たすことを言います。例を見てみましょう。
a man who is standing over there (関係代名詞)
= a man standing over there (分詞)
分詞を使う場合、先行詞のうしろに分詞を持ってきます。形は能動態なので、分詞も現在分詞を使います。それでは、過去分詞を使う文を見てみましょう。
a soldier who was killed in the war
= a soldier killed in the war
また、動詞が自動詞であり、過去の出来事を表すときも下のように過去分詞を使います。
the train whch arrived at this station
= the train arrived at this station
関係代名詞と分詞の使い分け
基本的に、関係代名詞と分詞どちらを使っても意味に違いはありません。しかし、スピーキングでは関係代名詞がよく使われ、ライティングでは分詞が使われる傾向があるようです。
分詞がライティングで好まれる理由の1つに、関係代名詞を使うときほど文字数が多くないことがあります。上の例をとって見てみましょう。
= a soldier killed in the war
分詞を使った場合、who wasと書かなくてもよいので字数を減らすことができます。また、文章を短くすることで引き締まった文体になるという効果もあります。
一方、スピーキングの場合は文字を見ることができないので耳だけが頼りです。そのため、関係代名詞を使って上のように「who was killed」と言った方が聞き手が理解しやすくなります。
名詞の前に置かれる分詞 (限定用法)
上の例文と違って名詞を修飾する単語が分詞だけの場合、分詞を名詞の前に置くことができます。また、分詞を修飾する副詞も、一緒に名詞の前に置くことができます。下の例で確認しましょう。
a running boy (現在分詞)
殺された兵士
a killed soldier (過去分詞)
落ちた葉っぱ
fallen leaves (自動詞の過去分詞)
とても面白い本
a very interesting book (veryという副詞が分詞を修飾している)