ここでは、難解なthere is構文を頭から読むための方法を解説します。
There+V+修飾語+Sの構文
存在を表すthere is構文というものがあります。これは、話し言葉や書き言葉でも良く使われる構文です。短い文章であれば、この構文を理解することは簡単です。例文を見てみましょう。
あそこに男がいる。
ここから派生して、isというbe動詞の部分に一般動詞がくる場合があります。それが下の例文です。
あそこに男がいたようだ。
もしthere is構文を、「動詞の部分にはbe動詞がこない」と思っていたら、上の文章を読むときにつまずきます。このように、一般動詞のseemなどがきて、主語であるa manにたどり着くまでに長い動詞が続くことがよくあります。
それでは、今度はthere+VとSの間に長い修飾語が入る文章を見てみましょう。これにより、there is構文だと見極めることがさらに困難になります。
最初のGraduallyはただの副詞であり、「徐々に」という意味です。there grew upが見えたところで、勘の良い人は「there is構文の一般動詞が置かれたパターンではないか」と気づくことができます。そのあとは、there grew upに対する主語を探しながら英文を読んでいきます。
さらに読み進めて、「over the years since 1980’sはgrew upを修飾している副詞句だ」と理解します。 意味は、「1980年代以来何年にも渡って」です。
the belief thatが見えた時点で、これがthere grew upに対する主語であることが分かります。belief thatは名詞節を導くthat節であり、every nations ought to follow the ruleという文章が続きます。「すべての国家は~ということに従うべきだという信条」という訳になります。
rule thatは2つめのthat節です。the world is bound by a certain unchangeable principalが、どんなthe ruleかということを説明しています。訳は、「世界は変えることのできないある原則によって縛られている」です。
それでは、以下に訳をまとめます。
このように、there is構文に一般動詞が使われ、さらに修飾語によって文章が長くなることがあります。もし文章読解が困難な場合、thereを無視して語順を「主語+動詞」に戻すことが有効です。
例えば、上の例文では下記のように文章を変換することができます。
このように文章を変えれば、意味の理解が容易になります。こういったテクニックを使い、正確な英文読解ができるように練習をしましょう。