ここでは関係代名詞whatの慣用表現を学習していきます。日常英会話でよく使われる表現も解説しますが、硬い表現も解説していきます。
硬い表現に関しては、日常英会話で用いるために「代わりの表現」も解説していきます。これは、私たち日本人がスピーキングをするうえで大変便利です。ぜひこのセクションで何度も英文を音読し、自分のものにしていきましょう。
関係代名詞whatとは
慣用表現の学習をする前に、whatを復習しましょう。
whatとは、先行詞を含んだ関係代名詞であり、意味は「~なこと」です。これは、「the thing which」と言い換えが可能です。先行詞とは、修飾される名詞を指します。ここでは、the thingが先行詞です。whatはこの「the thing which」を含んでいるので、先行詞を含んだ関係代名詞と呼ばれています。
関係代名詞whatの慣用表現
・what is called, what we call 「いわゆる~」
この表現は比較的スピーキングでも使われます。この文章の後に単語を持ってくるだけで、「いわゆる~だ」と表現することができます。文法的にもそれほど難しくはないので簡単に文章を作ることが可能です。
He is what is called a walking dictionary.
= He is what we call a walking dictionary.
このように、a walking dictionaryという名詞の前にwhat is calledやwhat we callを持ってくるだけです。
・what+be動詞+比較級 「さらに~なことに」
この表現は、文と文をつなぐ接続詞のように使われ、会話でも使われます。しばしばandがこの表現の前に置かれます。例文で確認しましょう。
I left my umbrella behind, and what is worse, it has started raining.
他にも、以下のような言い方があります。
What was more, the unemployment rate increased.
= Besides (= Moreover), the unemployment rate increased.
・What with A and (what with) B 「AやらBやらで~」
この表現は会話ではあまり使われません。代わりにBecause ofを使うとよいでしょう。以下の例文で確認しましょう。
What with work and (what with) family, he is fatigued.
=Because of work and family, he is fatigued.
What with being busy with work and (what with) having to prepare for the exam, he is fatigued.
上記のように、what withの後に文章が来る場合もしばしば起こります。その時は、上記のように「He is busy with work」や「he has to prepare for the exam」という文章を動名詞化して表現しなければなりません。こういった変換は、慣れないうちはスピーキングでなかなか流暢に話せないものです。
こういったことを避けるために、「(Partly) because+主語+動詞」を使えば簡単に表現できます。
(Partly) because he is busy with work and (partly because) he has to prepare for the exam, he is fatigued.
・What with A and everything (=all) 「Aやら何やらで~」
これは上記と似た表現で、Bの部分をeverything (all)に変えた表現です。例文で確認しましょう。
What with work and everything (=all), he is fatigued.
= Because of work and everything, he is fatigued.
Aの部分(上の例文では「仕事」)の文章を言い換える場合ですが、これも同じく(Partly) becauseが使えます。
What with being busy with work and everything (= all), he is fatigued.
= (Partly) because he is busy with work and everything (= all), he is fatigued
・A is to B what C is to D. 「AのBに対する関係はCのDに対する関係と同様だ」
これは大変硬い表現で、現在は本などでもあまり見かけない表現です。しかし、万が一この表現に出会った場合に備えて、どういう意味になるか理解しておきましょう。下記の例文で確認してください。
Air is to us what water is to fish.