ここでは、目的補語の読み方について学習をしていきます。目的補語とは、第5文型の補語(C)を指します。第5文型がどのような文章構造か、また目的語と目的補語の間に主語と述語関係が成り立つということをもう一度思い出し、第5文型の発展的な読み方を習得しましょう。
目的語にくることができるのは名詞と名詞相当語句ですが、補語には名詞だけではなく形容詞やそれに相当する語句をもってくることが可能です。ここでは、目的補語にくる様々な形を見ていきます。
まずは第5文型の基本的な形を復習していきます。下の例文を見てください。
彼はその赤ちゃんをトムと名づけた。
I shouted myself hoarse.
私は叫んで声をからした。
上の例文ではTomとhoarseが補語にあたり、Tomが名詞でhoarseが形容詞となります。目的語と補語の間に主語と述語関係が成立していることを確認してください。
補語にto不定詞
これは第5文型の中でも頻繁に使われる文体となります。例文を見てみましょう。
imploreはうしろに目的語+to不定詞という第5文型をとることができます。また、meとnot to come to his place to say good bye to himに主語+述語が成り立っていることを確認してください。通常の文章にすると、I didn’t come to his place to say good bye to himとなります。そのため、訳は「彼は私に、さよならを言うために家にこないでと頼んだ」となります。
knowingは分詞構文の形であり、主語は I となります。また、knowも目的語+to不定詞を取ることができる動詞ですので、He easily feels lonelyという主語+述語関係が成立する第5文型です。そのため、「彼が寂しがりやであることを私は知っている」という訳になります。それでは、全訳を見てみましょう。
補語動詞の原型、現在分詞と過去分詞
補語にどの形がくるかは、目的語と補語を元の文章に直したときに能動態か受動態になるかによって変わります。以下の例文を見てください。
I heard someone call (= calling) my name.
I heard my name called (by someone).
この文章の目的語と補語を元の文章にすると、下のようになります。
My name was called (by someone).
このため、能動態の文章では補語に動詞の原型か現在分詞がくることが分かります。それでは他の例文も見ていきましょう。
第5文型はfind it mentionedです。ここでは、過去分詞が使われています。itはgrammarを指します。元の文章に直すと、It (= Grammar) is mentioned in our modern life.となります。そのため、全訳は下のようになります。
それでは、次の例文でも第5文型を見つけて訳してください。
この文章では、a really pleasant thing she had never experienced beforeが目的語であり、happenが目的補語となります。動詞はShe hadです。目的語が長いので第5文型だと気づきにくいです。しかし、happenが目に入った時点で、「メインの動詞は同じ文章に2つ以上置けない」というルールに基づいて第5文型であると理解できればかなりの読解力です。
目的補語にくるさまざまな形
上記で学習した文法以外の形を見ていきます。下の文章を見てください。
look on+目的語+as+補語の形を見抜ければ合格です。訳は下のようになります。
では、次の例文です。
renderは動詞であり、makeと同じ意味となります。ただ、utterances of total ridiculeと多くの人は読みますが、これは誤読です。renderは第5文型をとる動詞であり、utterances of total ridiculeを第3文型として読むと補語がなくなってしまいます。
ここでは、of total ridiculeが補語となります。「of+抽象名詞で形容詞と同じ役割を果たす」という文法ルールを思い出してください。そのため、元の文章はHis utterances are of total ridiculeとなります。訳は以下のようになります。
もう1つ例文を見てみましょう。
主語はHis efforts in his youthです。madeが動詞でhimが目的語、そしてwhat he is todayという先行詞を含む関係代名詞が補語にあたります。訳は以下の通りです。
このように、第5文型の目的補語にはさまざまな文法が使われます。正確に理解するためには、SVOCの形を意識しながら英文を読んでいくことが重要です。