英語の文法:強調構文、疑問詞の強調、形式主語、Doの強調構文

ここでは、以下の文法を学習していきます。

強調構文(It+be動詞~that+主語+動詞)
疑問詞を使った強調構文
強調構文と形式主語(仮主語のIt)の見分け方
Doを用いた強調

強調構文とは、その名の通り「ある単語やフレーズを強調したい時」に使われる表現方法です。会話でも文章でも使われる表現であり、この構文を使いこなせばネイティブらしい英語になります。

特に、「Do」を用いた強調方法は会話でよく使われます。ここでしっかりと使い方をマスターしましょう。

強調構文(It+be動詞~that)

It isとthatの間に名詞、代名詞、副詞、句(フレーズ)、節(主語+動詞の文章)などを入れて強調をする表現方法を強調構文と言います。以下の例文で、普通の文章と強調構文を比較してみましょう。

彼はアメリカに住んでいる。 (普通の文章)
He lives in America.

アメリカに住んでいるのは彼だ。 (強調構文)
It is he that (= who) lives in America.

この文章では、強調したいのは「彼(he)」なので、この単語をIt isとthatの間に持ってきます。heを前に持ってきたので、残りの文章はthat以下にそのままつなげます。形としては、関係代名詞となります。thatはwhoに書き換えても問題ありません。

彼は去年アメリカに住んでいた。
He lived in America last year.

彼がアメリカに住んでいたのは去年だ。
It was last year that (= when) he lived in America.

ここでは、「last year」が強調されています。この場合のthatは、関係副詞のように扱われます。そのため、whenと書き換えても問題ありません。

風をひいたので、彼は学校を休んだ。
Because he had cold, he was absent from school.

彼が学校を休んだのは、風邪をひいてしまったからだ。
It was because he had a cold that he was absent from school.

ここでは、節である「because he had a cold」が強調された形です。It isとthatの間には、このような長い節も入れることが可能です。

・スピーキングでの強調構文の使い方
この表現は、日本語の語順とは正反対になります。そのため、スピーキングで使いこなすには英語の語順に慣れることが必要です。

例えば、上記の「彼がアメリカに住んでいたのは去年だ」を英語で話す場合、「去年だったんだよね、彼がアメリカに住んでいたのは」という発想で話します。しかし、初めはこのような英語特有の語順で話すのは初めは難しいです。

まずは、普通の文章をスラスラと作れるようになりましょう。文章を簡単に作れるようになったら、強調構文を使う練習を始めてください。何度も練習しているうちに、強調したい表現を前に持ってきてthat以下に残りのフレーズをつなげるという感覚が分かってきます。

疑問詞の強調構文(疑問詞+be動詞+it+that)

It isとthatの間に、what, when, howなどの疑問詞を入れることができます。この場合、語順は通常の疑問文の語順と同じになります。以下の例文で確認しましょう。

彼は何と言いましたか? (普通の文)
What did he say?
彼が言ったのは何でしたか?
What was it that he said? (強調構文)
彼女がぶりっ子をしているのは何故ですか?
Why was it that she acts cute?    (強調構文)
あそこで走っているのは誰ですか?
Who is it that is running over there?    (強調構文)

・スピーキングでの使い方
疑問詞の強調構文は、通常の強調構文と違って、that以前のフレーズを以下のようにパターン化させることができます。

「~は何か?」 What+be動詞+it+that~?
「~はどれか?」 Which+be動詞+it+that~?
「~はどの・・・か?」 Which+名詞+be動詞+it+that~?
「~は誰か?」 Who+be動詞+it+that~?
「~は誰の・・・か?」 Whose+名詞+be動詞+it+that~?
「~はいつか?」 When+be動詞+it+that~?
「~はどこか?」 Where+be動詞+it+that~?
「~はなぜか?」 Why+be動詞+it+that~?
「~の方法は何か?」 How+be動詞+it+that~?

このようにパターン化して覚えれば、スピーキングの際に英文を頭の中で考える時間を短くすることができます。ただし、以下のことに注意をしてください。

what, which, who, whoseから始まる強調構文は、that節以下の文章が完成されていない。
when, where, why, howから始まる強調構文は、that節以下の文章が完成されている。

以下の例文で確認しましょう。

あなたが欲しいものは何?
What is it that you want?

wantは他動詞なので、後ろに目的語となる名詞を置く必要があります。その目的語は「what」であり、これは文頭に置かれています。そのため、that以下の文章は完成されていない文章となります。

あなたがアメリカに行ったのはいつですか?
When was it that you went to the U.S.?

この文章では、that以下の文章は完成されています。Whenは副詞なので、文章を完成させるために必要ではない品詞となります(where, why, howは全て副詞となります)。

このようなことを意識して、疑問詞の強調構文を何度も音読して、ぜひ使いこなせるようになってください。

形式主語(仮主語のIt)と強調構文の見分け方

強調構文と形式主語は、どちらとも同じ形(It is~that)を取ります。そのため、見分ける方法を知っておく必要があります。形式主語とは、本来主語の位置にあったthat節以降の文章を、Itで代用する構文です。そのため、Itは本当の主語ではないので「仮主語のIt」と呼ばれます。

この2つの構文の見分け方は、「It is」の後が形容詞、もしくは「It is」とthatを取り除いた時に完全な文章にならなければ形式主語となります。以下の例文で確認しましょう。

彼がそんなことを言うとは驚きだ。
It is surprising that he says that. (形式主語「surprising」は形容詞)
彼がそんなことを言うとは驚きだ。
It is a surprise that he says that.    (形式主語)

「It is」とthatを取り除いたら、「a surprise he says that」となり、「a surprise」が邪魔です。そのため、完全な文章にすることができません

Doを用いた強調構文

動詞の前に「do」を付けることによって、動詞を強調することができます。この場合、動詞は原型(例えばwentの原型はgo)となり、前に置かれる「do」が変化をします。これは、会話でも頻繁に使われる表現方法です。例文を見てみましょう。

あなたは本当に音楽が好きだね。
You do like music.

彼女は本当に犬が好きだね。
She does like dogs.

「好き」は「likes」とせず、原型の「like」となります。また、現在形で3人称である「She」が主語なので、「do」ではなく「does」となります。

彼は来るには来たんだけど、つまんなそうだったよ。
He did come, but seemed bored.
※過去形の場合は、「do」を「did」に変えます。

本当に気を付けてね。
Do be careful.

この表現方法を使いこなせるようになれば、かなりネイティブらしくなります。英文を何度も音読し、いつでも使えるようになりましょう。

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