ここでは、否定について学習していきます。日本人にとって、この文法は馴染みにくい表現です。
例えば、noneは「何も / 誰も~ない」という否定の意味を含んだ単語です。最初のうちは「None of the books is not~」のように、二重否定にしてしまうことがよくあります(否定の意味にするには、noneをanyに変えるか、notを省略する必要があります)。
このような間違いを回避するには、否定の意味を含んだ単語を何度も使って練習するしかありません。もしくは、初めのうちは代用表現を使うことも効果的です。これについては、下で詳しく解説していきます。
none
noneは「no+(前に出た)名詞」と同じ意味になり、代名詞の役割を果たします。例文を見てみましょう。
She tried to find some apples in the forest, but could find none.
= She tried to find some apples in the forest, but couldn’t find any.
noneはno applesと同じ意味となります
また、none of+複数名詞で、「~のうちの何もない」という意味になります。noneは基本単数扱いなので、そのあとに続く動詞も3人称の形に変化させます。下の例文で確認しましょう。
None of these apples tastes good.
= Any of these apples doesn’t taste good.
最初のうちは、not anyの形(上記の文章の言い換え表現)を使ったほうが間違いは少ない傾向にあります。
noneの慣用表現
noneを使った代表的な慣用表現を確認しましょう。会話でもよく使われます。
It’s none of your business!
私は英語では誰にも負けない。
I’m second to none in English.
hardly, seldom, scarcely, rarely
hardly, scarcelyは「ほとんど~ない」という意味で、rarely, seldomは「めったに~ない」です。助動詞やbe動詞のあと、または一般動詞の前に置かれます。これらの副詞にはもともと否定の意味が含まれているので、not hardlyなどとしないように気をつけましょう。会話では、hardlyとrarelyがよく使われます。
I could hardly (= scarcely) sleep last night.
私はめったに煙草を吸わない。
I rarely (= seldom) smoke.