ここでは、優劣比較と劣勢比較の作り方を解説していきます。優劣比較とは、「AはBよりも……だ」であり、劣勢比較とは「AはBほど……でない」という文章となります。
形容詞・副詞の規則変化
優劣(劣勢)比較を使う場合、形容詞や副詞の形が以下のように変化します。
hot → hotter (形容詞の後ろに同じ子音を1つつけてer)
dry → drier (yをiに変えてer)
等々
また、変化しない形容詞・副詞も数多くあります。その場合は、moreかlessを前につけます。moreは「より多く」、lessは「より少なく」という意味です。
more famous
不規則変化
形容詞、副詞が不規則変化するものは、以下の4種類あります。
原型 | 不規則変化 |
good, well | better |
bad, ill, badly | worse |
many, much | more |
little | less |
例文で確認しましょう。
He is getting better. 私はより多くのお金を持っている。
I have more money.
例外として、動詞がlikeの場合は比較級はmoreではなくbetterを使います。
I like this book better.
優劣(劣勢)比較の作り方
文章を作るときの考え方は、基本的に同等比較の時と同じです。まずは以下の例文を見てみましょう。
I am taller than he (is) / him.
thanは前置詞としても機能します。そのため、以下のように文章を作ることもできます。
それでは、副詞を使った比較級を見てみましょう。
I run faster than he (does) / him.
次に、moreやlessを使った例文を見てみます。
This book is more interesting than that one.
この本はあの本ほど面白くない。
This book is less interesting than that one.
= This book is not as interesting as that one.
lessを使う場合はnot as ~ asと同じ意味になります。moreとlessの品詞は副詞なので、形容詞interestingの前に置きます。
次に、比較級の後に名詞が来るパターンも学習しましょう。
I have more interesting books than he does.
最後に、moreとlessが形容詞として使われる形を見てみましょう。
I have more books than he does.
私は彼よりも多くの時間がある。
I have more time than he does.
私は彼よりもあまり時間がない。
I have less time than he does.
優劣比較、劣勢比較の作り方は以上となります。この文法はスラスラと作れるようになるまではかなりの時間がかかります。まずは理屈で作り方を理解し、例文を何度も音読し、自分の言葉で実際に比較級を作る練習をすることが大切です。
何度も比較級を使っていれば、どこかのタイミングで文法を考えなくとも正確な比較級を作れるようになります。そのレベルにたどり着いたら合格です。