ここでは、anotherとotherの種類について説明します。otherは、the other, some others, the others, othersの4つがあります。全て意味は「その他の~」となりますが、それぞれ使い方が違います。そのため、初級者はこれらを会話で瞬時に使い分けることが大変困難です。
まずはそれぞれの使い方を理屈で理解し、例文を何度も音読し暗記しましょう。そして、実際に自分で使うことによって、徐々に感覚的にこれらを使いこなしていくことが大切です。
anotherとotherの種類の使い分け
どちらとも意味は「他の(人・物)」という意味ですが、ニュアンスが違います。冒頭で述べたとおり、otherは、the other, some others, the others, othersの4つがあります。
特定の他の人・物単数を指すときはthe other、複数の場合はthe othersを使います。不特定の他の人・物単数を指すときはanother、複数の場合はsome others, othersを使います。例を見て確認しましょう。
Give me the other.
2つあるうちのもう片方、または3つ以上あるうちの残りの1つを指すときに使います。
そのほかの物全部くれ。
Give me the others
残りのも全てを指すときに使われます。
これは好きじゃない。他の物をくれ。
I don’t like this. Give me another.
その他いくらかあるうちの1つを指します。
これは好きじゃない。他の物をいくつかくれ。
I don’t like this. Give me (some) others.
その他あるうちのいくらかを指します。
他人に迷惑をかけるな。
Don’t disturb others.
othersだけを用いる場合、「他人」という意味にもなります。
上記の使い方は、全て代名詞としての使い方です(代名詞は名詞の仲間であり、「これ、彼、私、それら」など、物や人を表す名詞です)。他にもanother, otherは、形容詞として使うこともできます。
another book, other books, some other books, the other book, the other books.
ニュアンスの違いは、上記で説明した代名詞と同じです。
one, another, some, other(s)を使った慣用表現
会話でよく使われる慣用表現集です。何度も音読して暗記しましょう。
One of these books is hers.
one of+名詞の複数形で、「~のうちの1つ」という意味になります。この表現の後ろにくる動詞は単数形になるので気を付けましょう。
この本のうちの数冊は彼女の物だ。
Some of these books are hers.
some of+名詞の複数形で、「~のうちのいくつか」となります。この表現の後ろにくる動詞は、複数形となります。
いつか女優になりたい。
I want to be an actress some day.
ある日私は彼と出会った。
One day I met him.
先日私は彼と会った。
I met him the other day.
私には2人の子供がいる。1人は女の子で、もう一人は男の子だ。
I have two children. One is a girl an the other is a boy.
私には3人の子供がいる。1人は女の子で、後の2人は男の子だ。
I have three children. One is a girl and the others are boys.
彼はオレンジジュースをコップに注ぎ、リンゴジュースを別のコップに注いだ。
He poured orange juice into one glass and apple juice into another.
anotherの後ろにはglassが省略されています。英語は同じ単語を繰り返し使うことを嫌う言語なので、2回目以降の単語は省略されます。
彼はオレンジジュースを何個かのコップに注ぎ、リンゴジュースをその他すべてのコップに注いだ。
He poured orange juice into some glasses and apple juice into the others.
「~を……に注ぐ」はpour ~ into ……です。
賛成する人もいれば反対する人もいる。
Some say yes and others say no.