ここでは、代名詞であるoneの使い方について解説していきます。英語初級者は、よくoneを使うべきところでitを使ってしまうという間違いをします。下記でこの2つの代名詞の違いを説明していますので、理屈を理解して正しい英文を作れるようにしましょう。
oneとitの違い
oneは数字の「1」という意味のほかに、itと同じような代名詞としての働きもあります。しかし、使い方は少し違います。itは特定の物である「それ」を指しますが、oneは不特定の物や人を指します。以下の例文で確認しましょう。
私はペンを買いました。 とてもそれを気に入っています。
I bought a pen. I like it / the pen very much.
話者は同じペンのことを言っているので、ここではitが正しいです。
ペンを持ってくるのを忘れてしまいました。1本持ってますか?
I forgot to bring a pen. Do you have one / a pen?
ここでは、話者は別のペンのことを言っています。同じペンではないので、oneを使うのが正しいです。他の例文も見てみましょう。
I broke my car. So I bought another one.
oneではなく、a penやanother carと言っても良いですが、英語では同じ単語を2度繰り返すことを嫌う言語です。そのため、不特定の物や人に関してはoneを使います。
oneやその他表現の使い方
名詞が単数形の場合は、oneが使えます。しかし、複数形や不可算名詞などになると使う単語が変わってきます。
可算名詞ではthem
複数形の場合はonesと言わず、themを使います。例文を見てみましょう。
Do you like oranges? Yes, I like them.
このorangesは、総称の複数形を表し、「みかん(というもの)は好きですか?」という聞き方になります。
不可算名詞ではsome
名詞が数えられない名詞(不可算名詞)の場合は、oneではなくsomeを用います。
Do you have salt? I have some here.
形容詞+可算名詞は冠詞+形容詞+one
oneの前には形容詞をつけることができます。その場合、冠詞のa, anが必要になります。
I broke my car, so I bought a new one.
形容詞+複数形はones
oneの前に形容詞がくる場合は、複数形でもonesが使えます。
Which flowers do you want? I want red and yellow ones.
しかし、thisやthat、theseやthoseのときは冠詞は必要ありません。
どっちの花が好き? こっちです。
Which flower do you like? This one.
形容詞+不可算名詞や所有格+名詞の場合はoneはつけない
「形容詞+不可算名詞」の場合、また「所有格+名詞」の場合は、oneをつけずに形容詞で終わらせます。
Which wine do you like? I like red.
こちらが私の家で、あちらがボブ / 彼の家です。
This is my house, and that is Bob’s/ his.
以上のルールをまとめると、次のようになります。
- 可算名詞単数 → one
- 可算名詞複数 → them
- 不可算名詞 → some
- 形容詞+可算名詞単数・複数 → a+形容詞+one(s)
- 形容詞+不可算名詞 → 形容詞のみ
- 所有格+名詞 → 形容詞のみ
スピーキングでは名詞を繰り返したほうが簡単に表現できる
最初のうちはoneやsomeなどを使わず、以下のように同じ単語を繰り返した方が簡単に英文を作ることができます。
I broke my car, so I bought a new car.
どちらのワインが好きですか? 赤ワインです。
Which wine do you like? I like red wine.
こちらが私の家で、あちらがボブ(彼)の家です。
This is my house, and that is Bob’s (his) house.