多読で鍛える英検1級・準1級の長文読解

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英検1級および準1級の読解問題は文章が難解なことに加えて、相当なボリュームがあります。ここでは、英検1級および準1級の読解問題対策の一環として、「多読」について考えてみたいと思います。

目次

リーディング対策としての多読

TOEIC試験とは違い、英検1級および準1級の長文読解問題では、出題される内容が多岐にわたります。社会生活一般、芸術、文化、歴史、教育、科学、自然・環境、医療、テクノロジー、ビジネス、政治など非常に幅広いので、あまり馴染みのないテーマが出題されることも多いと思います。

これに加え、英検1級および準1級の読解問題は非常にボリュームがあるので、普段から長文を読みなれていないと試験で相当苦労するはずです。そこで、みなさんに取り組んでいただきたいのが多読です。

多読は、英語学習でよく使われる学習方法の1つです。リーディング対策としては非常に役に立つ学習方法ですので、英検1級および準1級の読解問題対策としても取り入れたいところです。

多読は、文字通りたくさんの英文を読み込む学習方法です。学習方法と言うよりも、訓練と呼ぶほうが適切かもしれません。ただ、多読の前に精読をする必要がありますので、詳しくは「精読なき速読は、誤読しているのと同じである」をご覧ください。

具体的な多読の進め方

まず、どのような英文を読んでいくべきでしょうか。英検1級および準1級を目指している学習者の方々には、ぜひ英字新聞や英語ニュースサイト、そして英文雑誌を読まれることをおすすめします。

これらは、インターネット上で読めるもので構いませんが、英文雑誌に関しては会員登録が必要なものがほとんどですので、できれば図書館などを利用するのがよろしいかと思います。

なぜこれらの媒体を使うのかというと、扱われているテーマが多様であるため英検1級および準1級の読解問題対策として都合がいいからです。普段から様々なテーマに関する文章を読むことによって、その分野でよく使われる語彙や表現が記憶に定着しやすくなります。

英文雑誌はボリュームもある上に文章のレベルが高いので、英検1級を目指されている方に最適です。英検準1級を目指されている方は、まず英字新聞や英語ニュースサイトから始めましょう。これらの媒体では、1つの文章がそれほど長くありませんから、取り組みやすいはずです。

次に、実際の読み進め方なのですが、多読をするときは辞書を使わないでください。もっとも、これは実際に読んでいるときの話であって、読み終わってから使用することは問題ありません。むしろ、使っていただきたいと思います。

読んでいる最中にわからない単語があれば鉛筆で印をつけておき、全て読み終わった段階で辞書を使って確認します。

単語チェックが終わったら、もう一度同じ文章を最初から読んでください。ただし、今度は多読ではなく精読をするように心がけてください。

これを1つのサイクルとして、それぞれ文章ごとに繰り返してください。理想としては毎日2?3記事は多読の訓練をしてほしいと思います。とにかく量をこなすのが目的ですから、余裕があればさらに多くの記事に取り組んでほしいと思います。

多読に取り組む理由

多読をする理由は、普段から重い負荷をかけて本番でのリーディングに慣れるためです。本番と同等レベルか少し高いレベルの文章を多読することで普段から大きな負荷を頭にかけ、本番で実際の問題を読むときに「いつもよりは楽だな、読みやすいな」と感じられるようにするのが目的です。

もう1つの目的は、その分野でよく使われる語彙や表現に慣れることです。ある程度の多読をこなしていくと、「この単語・表現は最近よく見かけるな」という状況が多くなってくるはずです。何度も多読を繰り返して、そのような語彙・表現を頭に刷り込んでいくことが大切です。

使われる語彙や表現の点からも、英字新聞や英語ニュースサイト、英文雑誌は英検対策として最適ですので、ぜひ取り組んでください。

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