リーディング練習をするときの最終ゴールは、英文の速読+精読を同時にできるようになることです。これができれば、必然的にリスニング力も上がっていきます(これとは別に、音を聞き取るための練習も必要です)。
それでは、速読のスピードはどのくらいが理想でしょうか。これは英語講師によって違います。私であれば、CNNやBBCのニュースキャスターが話すスピードで英文を読めれば合格と考えています。
これに関しては、下の動画で実演も交えて解説しています。
英字新聞を日本語の新聞を読むときと同じスピードで読めるようにする
私がお勧めする英字新聞は、The Japan Timesです。日本の出来事を主に扱っているため、私たち日本人にとっても背景知識があり、理解しやすいです。雑誌と比べて、新聞は文章構造がそれほど難解ではないのも利点です(初めのうちは難しく感じます)。
新聞を使い、日本語の新聞を読んでいるときと同じスピードで読めるようになるまで練習してください。毎日新聞内の記事を全て読む練習をすれば、半年でスラスラと読めるようになるはずです。
The Japan Timesをスムーズに読めるようになれば、リスニング力もそれに伴って向上しているはずです。CNNやBBCといったニュースキャスターの英語を、頭から聞き取れるようになっていきます。ただ、音自体を聞き取る練習に関しては、聞こえた英文を紙に書き取るというディクテーションを通して訓練してください。
2、3語の単語単位で読む・聞き取るのではなく
構文を追いながら英文を理解する
多くの学習者が速読練習を行うとき、単語の意味が分からずそこだけに意識がいってしまうことがあります。その結果、文章全体の意味が理解できなくなります。この問題は特に、リスニングで起きます。
ネイティブの会話で、あなたが知らない単語を言ってきたとしましょう。そしてあなたは、「その単語の意味は何だろう」と考え込んでしまいます。こうなってしまうと、それ以降の英文に意識を集中できないので、全体的な文章の意味が理解できずに終わってしまいます。
最初は皆こういった道をたどります。そのため、初めのうちはとにかく文法力と語彙力、そして精読力をつけてください。これら3つのレベルがだんだんと上がってきたら、フレーズ単位(2、3語)での理解が無意識にできるようになっていきます。
ここまできたら、今度は構文単位で英文を理解する練習をしていきましょう。これは、通訳者や翻訳者、そして英語の上級者であれば必ず行っています。
これができるようになると、「この単語がきたら次にこういった文章構成になる」といった予測ができるようになってきます。その結果、リーディングやリスニングでの英文理解が高まります。このようにして、速読力(または速聴力)を高めていってください。