英語の文法:動名詞の慣用表現

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ここでは、会話で使われる動名詞の慣用表現について学習していきます。動名詞の慣用表現はいくつかありますが、日本語から英語へ変換しにくい表現もいくつかあります。最初のうちはこのような表現を避け、日本語から発想しやすい表現を選択することが流暢性を保つためのコツです。

以下に、日本語から英語に発想しにくい表現を挙げます。

 ・There is no telling~

これは「~は誰にも分からない」という訳になります。慣れないうちは、日本語から発想しにくい表現です。そのため、日本語からの直訳表現であるNo one knowsを使ったほうが発想しやすいです。

明日何が起こるかは誰にもわからない。
There is no telling what will happen tomorrow.
= No one knows what will happen tomorrow.

 ・never~without

「~すれば必ず……」は、never~withoutという表現です。しかし、この文章を直訳すると「……なしでは絶対~しない」という訳になり、日本語と逆の発想となります。

ライティングでは、文章を考える時間があるのでこの表現を使えるかもしれません。しかし、スピーキングの場合は瞬発力を求められるので、なるべく日本語から発想しやすい表現を選びましょう。ここでは、複合関係副詞のwheneverを使って表現すると発想しやすいです。

彼は食べるときに必ず「いただきます」と言う。
Whenever he eats, he says, “Itadakimasu.”
= He never eats without saying “Itadakimasu.”

 ・On ~ing

これは「~するとすぐに」という表現です。Onの後ろに動名詞を付けるだけなので、一見作りやすいように思えます。しかし、以下の例文だとどうでしょう?

彼が部屋を出ていくとすぐ、窓ガラスが割れた。
On him getting out of the room, the window got broken.

このように、主節(メインの文章the window was broken)と従属節(主節を修飾する文章)が違うと、onのあとに意味上の主語であるhimをつけないといけません。最初のうちは、このような意味上の主語を見落としがちです。このようなことを避けるために、As soon asを使うとよいです。

As soon as he got out of the room, the window was broken.

As soon asは接続詞の役割を果たすので、これを使えば主語を用いる必要があります。そのため、従属節と主節の主語が違っても間違える確率は低くなります。

 ・worth ~ing

これも使いにくい表現です。以下の例文を見てください。

この本は読む価値がある。
This book is worth reading.

readingの後ろには、本来this bookがくるはずです。しかし、worthを使う場合は受動態のような形になり、this bookが文頭にきます。動名詞を使うことで、例外的に受動態の役目を果たすこともあるのです。では、次の文章はどうでしょうか?

パリに行く価値がある。
Paris is worth going to.

この場合、自動詞(go)を使う場合は必ず前置詞(to)が必要になります。このように、worth ~ingはスピーキングでは非常に使いにくいのです。私なら、It is worth ~ingにします。そうすることで通常通りの語順となり、文章を作りやすくなります。

It is worth going to Paris.
It is worth reading this book.

以上が日本語から発想しにくい動名詞の慣用表現です。この他にもまだまだたくさんあるので、下のPracticeで何度も音読して暗記してしまいましょう。

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