同格とは、ある名詞を別の名詞で説明し直すことを指します。そのため、通常の英文の語順には存在しないような文章となります。ここでは、同格の基本形となる「説明される名詞+説明する名詞」を含む英文を読む方法について解説します。
説明される名詞+説明する名詞
まずは、下の例文を見てください。
この文章を読んで、「彼はユーモアのセンスを持つべき一つの重要な素質が欠けている」と理解することは誤読です。そもそも、これでは日本語でも理解できないです。
答えを言うと、a sense of humorはone important qualityを説明している同格です。しかしながら、同格という文法を知らないと、he should have a sense of humorという読み方をし、上記のような訳で理解してしまいます。
haveは他動詞ですが、ここでは関係代名詞の目的格というone important quality that he should haveとして読むべきです。そのため、訳は「彼は持っておくべき一つの重要な素質」となります。
上記の例文の正しい訳は、以下のようになります。
このように、同格はa sense of humorという名詞が独立した形で現れることがあります。上記の例文は比較的読みやすい文章ですが、同格が置かれる位置は文尾だけではありません。
基本的に、英語の文型はS+V+OやS+V+Cなどであり、SとOとCには名詞がきます。つまり、書き換えると名詞+動詞+名詞ということになります。
ところが、ここに同格(名詞)が入ることによって、名詞+名詞+動詞+名詞や、名詞+動詞+名詞+名詞となることもあります。
このようになると、どれが主語でどれが目的語、または補語かを見分けることが困難になります。ただ、同格の語順はほぼ9割が「説明される名詞+説明する名詞」という語順です。これを覚えていれば、文章を誤読する確率が減ります。
それでは、例文を見てみましょう。
まず、Mr. and Mrs. Smithという名詞が目に入ります。これを主語と仮定し読み進めると、a well-known coupleという2つ目の名詞が見えます。通常、英語は名詞が単体で連続で続くことはなく、その場合は前置詞を使ってつなげる必要があります。
そのため、ここでは「a well-known coupleがMr. and Mrs. Smithを説明している同格だ」と考えることができれば合格です。訳は以下のようになります。
このように名詞が二つ続いている場合は、どれが主語でどれが同格かをしっかりと見分けることが大切です。