ここでは、第2文型と第1文型の倒置構文の読み方を解説していきます。短い文章では理解がしやすく、会話でも頻繁に使われます。ただ、第2文型を構成するS+V+CのC部分に長い句(1語以上の単語のまとまり)がくることにより、英文の理解が一気に困難になる場合があります。
Cに形容詞句がくる倒置
まず、簡単な第2文型の倒置の文章を見ていきます。第2文型とは、S(主語)+V(動詞)+C(補語)からなりたつ文章でした。
その少年はついていた。
このように、第2文型の倒置が起こると、C+V+Sという語順に変化します。もしSが代名詞の場合は、倒置が起こらないというルールも覚えておいてください。
彼はついていた。
次に、Cが長くなる文章を見てみます。
この文章を頭から理解するためには、まず「More likely toが文頭にある時点でこれは倒置構文である」と判断できるかがカギとなります。likely to doは語法であり、「~しそうである」という意味です。
likely to do以降は長いCの部分ですので、「V+Sがくる」と予想しながら読んでいきます。thanは「~と比べて」という意味です。文頭のmore likelyが見えた時点で、「比較級のthanがくるかもしれない」という予想も同時にできればなお良いです。
new business modelを読みを終えたあとに、やっとis a slight changeというV+Sが見えました。これで、「この文章は倒置だった」と確認します。change inは「~の変化」という意味です。全体を訳すと、以下のようになります。
第1文型の倒置
第1文型とは、S+Vの形です。ただ、多くの場合はS+Vのうしろに修飾語(句)がつきます。例えば、下の例がS+V+修飾語の例です。
He depends on me.
HeがS、dependsがV、そしてon meが修飾句です。第1文型の倒置では、修飾語(句)が文頭に置かれ、修飾語(句)+V+Sという形になります。それでは、例文を見てみましょう。
Needless to sayは決まり文句であり、「言うまでもなく」という意味の独立した副詞句です。 そのため、これだけではまだ倒置の文章がくるかはわかりません。
upon how to strike a balanceが視界に入りますが、uponが何を意味するかはこの時点では推測できません。uponは前置詞ですので、「倒置の文章かもしれない」と予測をします。そのため、how to strike a balance between themの「どのようにしてそれらの間でバランスを取るか」という意味だけをおさえて先を読みます。
depends greatly whether volunteer work can help~が見え、ここでやっと「この文章は倒置だ」と理解することができます。つまり、この文章構造は、upon~between themが修飾句、dependsがV、whether volunteer work can help nourish our local townが長いSとなります。訳は下のようになります。
第2文型と第1文型の読み方は以上となります。Cや修飾句が長くなると、上の文章のように理解が困難になるケースが多いです。そのため、英文読解の基本である予測をすることが大切です。