ここでは、shouldの特殊用法について解説していきます。この用法はフォーマルな場や書き言葉において使用されることもありますので、そのときのためにshouldがどういう意味なのかを理解できるようにしておきましょう。
提案、命令、義務などの動詞と使われるshould
suggestやdemandといった動詞でそのあとにthat節をとる場合、that節以降にはshouldを入れることがあります。これは、shouldの本来の意味の「~すべきだ」という使われ方です。ただ、このshouldは省略されることがあります。この場合、動詞は原型のままとなるので注意しましょう(仮定法現在と言います)。また、会話ではthatはしばしば省略されます。それでは、以下に例文を見てみましょう。
I suggested to him (that) he (should) see a doctor at once.
上記の例文は特に問題ありません。しかい、shouldの後ろにbe動詞が来る場合やthat節内の主語が3人称単数(he, she, itなど)の場合は、後ろの動詞は原型のままとなります。
I demand (that) he (should) resign the post.
彼は、この問題は直ぐに処理すべきだと主張した。
He insisted (that) this issue (should) be solved immediately.
It is+形容詞+that構文でのshould
形容詞が要求や願望を表す単語の場合、that節内ではshouldを入れることもできます。shouldは省略することもできますが、注意点は上記と同じです。
It is necessary that our nation (should) take rapid measures in preparation for hyper inflation.
この議題については来週のミーティングで検討するのが望ましい。
It is desirable (that) this agenda (should) be considered in the next week’s meeting.
話者の主観的な判断か感情が入っている場合に使われるshould
話者の主観的な判断や感情がこもっているとき,shouldを使うことがあります。この場合、shouldは省略できません。例文を見て見ましょう。
It is surprising that she should say so.
また、「そんなことを言ったとは」と表現する場合は「should have+過去分詞」を使います。
It is surprising that she should have said so.
= It is surprising that she said so. (事実を述べるだけ)
修辞疑問文
whyやwho、howなどで始まる疑問文でshouldを使うと、話者の感情を強調することができます。このような文章を、修辞疑問文と言います。以下の例文を見てください。
How should I know?
なぜ私がそんなことをしなければいけないんだ?
Why should I do such a thing?
今回は、shouldの特殊用法について見ていきました。会話でもよく使われる表現ですので、ここでしっかりと理屈を理解し、会話で使いこなせるようになってください。それでは、以下に要点をまとめます。
- 提案、命令、義務などの動詞と使われる場合はthat節以降はshouldを用いるが、省略することも可能(その場合は動詞は原型のままにする)
- 要求や願望などを表すIt is+形容詞+that節で形容詞が要求や願望などを表す場合、that節以降はshouldを用いる(省略することの可能だが、動詞は原型にする)
- 話者の主観的な判断か感情が入っている場合には、shouldを用いる
- 疑問文でshouldを用いると、話者の強い感情を表す(修辞疑問文)