ここでは、「これ、あれ、それ」を表す単数形名詞と、「これら、あれら、それら」を表す複数形名詞を使った文章を学習していきます。文章には、肯定文「~は……です」、否定文「~は……ではない」、疑問文「~は・・・ですか?」の3種類があります。
「これ、あれ、それは~です」と「これら、あれら、それらは~です」
以下に日本語訳と、それらに該当する英語訳をまとめてあります。
これは~です | This is |
あれは~です | That is |
それは~です | It is |
これらは~です | These are |
あれらは~です | Those are |
それらは~です | They are |
このように、単数形の場合は動詞が「is」となり、複数形では動詞が「are」となります。これらは、日本語をみて瞬時にそれに対応する英語が出てくるまで、何度も音読しましょう。
肯定文での「これ(ら)、それ(ら)、あれ(ら)」
肯定文の語順は、「主語+動詞+(冠詞)+名詞(形容詞)」となります。最初に、単数形の文章を以下で確認してみましょう。
これは腕時計です。
This is a watch.
あれは飛行機です。
That is an airplane.
それは正しいです。
It is correct.
名詞の前には、冠詞の「a」や「an」がつきます。一方、形容詞の前には冠詞はつけません。それでは、複数形の文章を見てみます。
これらは腕時計です。
These are watches.
あれらは飛行機です。
Those are airplanes.
それらは正しいです。
They are correct.
このように、複数形の場合は冠詞がつきません。その代わりに、名詞の後ろに「s」や「es」などをつけるのが原則です。後ろにつく語は、単語によって異なります。ある一定のルールはありますが、初めのうちは辞書で1つ1つ確認しながら正しい複数形を覚えなければなりません。
否定文での「これ(ら)、それ(ら)、あれ(ら)」
否定文の語順は、「主語+動詞+not+(冠詞)+名詞(形容詞)」となります。以下の例文で確認しましょう。
これは答えではありません。
This is not an answer.
あれはレストランではありません。
That is not a restaurant.
それは悪くありません。
It is not bad.
これらは答えではありません。
These are not answers.
あれらはレストランではありません。
Those are not restaurants.
それらは悪くありません。
They are not bad.
このように、動詞の後ろに「not」を置いて、否定文を表現します。冠詞や名詞の変化、形容詞のルールは肯定文と同じです。
疑問文での「これ(ら)、それ(ら)、あれ(ら)」
疑問文の語順は、「動詞+主語+(冠詞)+名詞(形容詞)?」となります。肯定文や否定文と違う点は、主語と動詞が反転しているところです。スピーキングで疑問文をしゃべる場合、語尾を上げるのがポイントです。一方、イギリス英語の場合は、疑問文でも語尾を下げる傾向にあります。
それでは、以下の例文で疑問文を確認してみましょう。
これはバイオリンですか? はい、そうです。 / いいえ、違います。
Is this a violin? Yes, it is. / No, it is not.
あれはバイオリンですか? はい、そうです。 / いいえ、違います。
Is that a violin? Yes, it is. / No, it is not.
それはバイオリンですか? はい、そうです。 / いいえ、違います。
Is it a violin? Yes, it is. / No, it is not.
これらはバイオリンですか? はい、そうです。 / いいえ、違います。
Are these violins? Yes, they are. / No, they are not.
あれらはバイオリンですか? はい、そうです。 / いいえ、違います。
Are those violins? Yes, they are. / No, they are not.
それらはバイオリンですか? はい、そうです。 / いいえ、違います。
Are they violins? Yes, they are. / No, they are not.
上記のように、「はい、そうです」や「いいえ、違います」という応答文では、単数形の場合は主語が「it」になります。一方、複数形では主語が「they」となります。
短縮形の「これ(ら)、それ(ら)、あれ(ら)」
主語と動詞をつなげる形を短縮形と言います。これは、主に日常英会話で頻繁に使われる形となります。以下の表で確認してください。
主語 | 肯定文 | 否定文(パターン1) | 否定文(パターン2) |
This | This’s | This’s not | This isn’t |
That | That’s | That’s not | That isn’t |
It | It’s | It’s not | It isn’t |
These | These’re | These’re not | These aren’t |
Those | Those’re | Those’re not | Those aren’t |
They | They’re | They’re not | They aren’t |
スピーキングにおいて、否定文で短縮形を使う場合、パターン1を使うことをお勧めします。なぜなら、「not」が強調される言い方となるので、相手にも「否定文である」ことを伝えやすいからです。