英語の文法:同族目的語の使い方

ここでは同族目的語について学習していきます。長年英語を学習している方でも、この文法は聞いたことない方が多いと思います。

同族目的語はスピーキングやライティングでもよく使われる文法です。そのため、上級者を目指すのであれば、これを使えるようになる必要があります。使いこなすためには、まず同族目的語のルールを知らなければいけません。ただ読んだり聞いたりするだけで、同族目的語に気づくことはまずありえないからです。ここでしっかりと学習し、今後の英語上達に役立ててください。

ただ、初めのうちは同族目的語をスピーキングで使うのは難しいので、代わりの表現方法を説明します。

同族目的語とは

本来自動詞として使われる動詞が他動詞として使われ、「その動詞の名詞形や動詞と似た意味の目的語」が後ろに来る場合があります。これを、同族目的語と呼びます。

自動詞とは、後ろに目的語となる名詞を取らない動詞を指します。一方、他動詞は後ろに目的語が必要となります。では、「死ぬ(die)」を使った以下の例文を見てみましょう。本来この動詞は自動詞であり、以下のように使われます。

彼は無残な死を遂げた。
He died miserably.

このように、本来は「died」の後ろに目的語となる名詞を置かないのが普通であり、様態を表す副詞「miserablyなど」が置かれます。

ただ、この「die」という動詞は、目的語に「die」の名詞形である「death」を置けば、他動詞として使うことが出来ます。そして、様態を表す「mierably」は、形容詞形の「miserable」と変換し、目的語の前に置きます。そうすると、以下のような文章となります。

彼は無残な死を遂げた。
He died a miserable death. (dieの名詞形)
同族目的語

また、形容詞を入れ替えることによって、様々な表現が可能となります。

彼は幸福な死を遂げた。
He died a happy death.

彼は英雄らしい死を遂げた。
He died a hero’s death.

彼は悲惨な死を遂げた。
He died a dog’s death.

dogは本来「犬」という意味ですが、ここでは「悲惨な死」という表現が「die a dog’s death」という慣用句として使われています。

 動詞と同じような意味を持つ目的語の組み合わせ
上記の文では、「死ぬ」という同一の単語の動詞形「die」と名詞形「death」の組み合わせによる同族目的語でした。以下の例は、動詞と似た意味を持つ名詞を使った同族目的語となります。

私たちは激しく戦った。
We fought a fierce battle. (動詞と似た意味を持つ名詞)

これらは本来、「戦う(fight)」と「戦闘(battle)」という違う単語ですが、意味は似ています。fightは本来自動詞として使われますが、他動詞として使う場合は、上記のような同族目的語として使うことができます。

 スピーキングでは、別の簡単な表現を使う
同族目的語はスピーキングでも使われますが、主にビジネスなどのフォーマルな場面で使われることが比較的多いです。一方、ライティングではよく使われます。

また、同族目的語を取ることができる動詞は大体決まっています。そのため、スピーキングでこの形を使う場合、あらかじめ同族目的語が取れる動詞を覚えておかなければいけません。

同族目的語はスピーキングにおいて使いにくいです。そのため、最初は別の簡単なフレーズを使って表現できるようにしましょう。言い換え方法は、「自動詞+副詞」や「have」を使うなどさまざま

彼は幸福な死を遂げた。
He died a happy death.
= He died happily.

彼は英雄らしい死を遂げた。
He died a hero’s death.
= He died like a hero.

私は悪夢を見た。
I dreamed a bad dream.
= I had a bad dream.

私たちは激しく戦った。
We fought a fierce battle.
= We fought fiercely.

このように、「自動詞+副詞」であれば簡単に表現できます。ただ、日常英会話レベルより上を目指すのであれば、ぜひ同族目的語を使いこなせるようになってください。

同族目的語を使える動詞ですが、ここで紹介した以外にもたくさんあります。これに関しては、英文を読んだり聞いたりしていくなかで1つ1つ収集していくとよいです。集めた例文を自分の言葉で使っていき、表現の幅を広げていきましょう。

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