ここでは、TOEIC試験リスニングセクションのパート3およびパート4に焦点をあてて、高得点を狙うにあたって気をつけたい点について解説します。
パート3の問題配分が増加
「TOEIC試験リスニングセクション対策(パート1・パート2)」でお伝えしたとおり、2016年5月29日実施の試験から、リスニングセクションの問題配分が変更となりました。具体的には、パート1およびパート2で削減された9問がパート3に追加され、パート3は合計39問になりました。
パート4は以前と変わらず、30問の出題です。リスニングセクションをとおして、全体の問題数と試験時間に変更はありません。パート3の問題数は大幅な増加となりましたので、パート3をどれだけ攻略できるかが高得点を狙う上でのポイントとなります。
パート3とパート4で気をつけたい点
まずはパート3(会話問題)です。パート3の問題数は39問になりました。パート3は1題あたり3問の出題ですので、13題の会話問題が放送されるということになります。
パート3の特徴は、質問文と選択肢が問題用紙に印刷されているということです。パート1と同じように、パート3でもDirections(試験の説明)が流れますので、この時間で質問文と選択肢を先読みします。
質問文と選択肢を全て先読みできればベストですが、Directionsの放送時間を考慮すると、あまり現実的ではありません。これまでの試験よりも9問も出題数が増えていますので、全て読み切るのは物理的に不可能だと思われます。
では、どのように先読みを進めていくべきでしょうか。質問文と問題文を順番に読んでいき、読めるところまで行くという方法もあるでしょう。しかし、ここでオススメしたいのは、質問文だけを先読みするということです。
選択肢のほうも気になるという方もいらっしゃるかとは思いますが、質問文が頭に入っていれば、放送される会話文がどのような内容になるかを事前に予想することができます。
また、パート3は、印刷されている質問文も全て放送されますので、解答時間に比較的余裕があります。いちいち全ての質問文が放送されるのを聴いている必要はありませんので、解答が済んだら次の問題の先読みを始めましょう。
次に、パート4(ミニトーク)について解説します。パート4の出題形式はパート3と似ています。各問題の質問文と選択肢は問題用紙に印刷されており、質問文については放送もされます。
パート4ではアナウンスやナレーションのようなミニトークが放送されます。また、パート3のように会話形式ではありませんので、基本的には1人のスピーカーによる放送となります。
パート4においても、質問文と選択肢の先読みが重要となります。先読みの方法についても、パート3と同様に、選択肢だけを先読みしてください。先読みである程度の内容を事前に予測できるはずです。
加えて、パート4の特徴として、Questions 80 through 83 refer to the following telephone message. というようなDirectionsが各設問の冒頭で放送されることになっています。これを聞けば、放送されるミニトークの状況や設定について把握することができます。先読みをしたときの情報と合わせて、状況を頭でイメージをしてからリスニングに入るようにしてください。
TOEIC試験は英検と異なり、試験中のメモ取りが不正行為として禁止されています。パート4の問題については、他のパートと比べると放送される分量が多いですから、いかに放送される内容を頭のなかで整理できるかがキーポイントとなるはずです。
いざ解答しようと思っても放送された内容を忘れてしまっているという方については、印刷されている質問文を見ながらリスニングするという方法もあります。パート4の問題ですが、基本的には、質問文と同じ順番で解答できるようになっています。質問文を目で追いながらリスニングすることで、放送される内容が頭に残りやすいはずです。
まとめ
パート3およびパート4でのキーポイントは、問題の先読みです。先読みするときは、放送される内容をいち早く把握するため、選択肢ではなく、質問文を先読みするようにしてください。時間が限られているため、じっくり読まずに、スキミングする感覚で問題ありません。
また、パート4については、印刷されている質問文を目で追いながらリスニングをすると、放送される内容が頭に残りやすいです。解答するときに放送内容を忘れてしまっているという方は、こちらの方法を試してみてください。