ちまたには実に多くの英語学習教材が売られており、英会話スクールの数も年々増加している傾向にあります。これが理由で、これから英語の学習をしようと考えている人たちは何から手をつければよいか分からないものです。
そこで、効果的に英語を習得していくには「どのような順序で初級から上級レベルにたどりつくことができるか」をしっかりと理解することが必要になります。
多くの英語教材や英会話学校は英語学習の正しい順番を知らない
書店に行けばかなりの英語学習書があります。例えば、スピーキングに関しては100冊以上もの本があります。このように、1つ1つの技能に特化した学習書は多数あります。ただ、「初心者がどの順番で各技能を勉強すればよいか」という疑問へ明確な回答を示した本はありません。
また、英会話スクールに行けばレベル別にクラスが設けられています。ただ、レッスン内容は会話のトピックを変えるだけという場合が多く、本当に自分の英語力が伸びているのかが心配になります。
一方、小学校の算数を例に出してみましょう。生徒はまず足し算を習い、そのあとに引き算を習います。そして掛け算や割り算を学習していきます。このように、基礎から1つ1つ順番に学習していくことが、物事を極めていくための重要な要素となります。
英語学習に関して言うと、なぜか上記のような正しい学習手順を教えている本やスクールが見当たりません。学習者にとって、ここが一番知りたいところであるにも関わらずです。
原因はいくつかありますが、英語を教えている人がネイティブ、もしくは帰国子女であることが理由の1つです。彼らは英語を自然にマスターした人たちです。そのため、日本語を母国語とする日本人がどうやって英語を効果的に学べばよいかを知りません。
それにも関わらず、彼らは決まって同じような学習法を言います。「英語はたくさん聞いてたくさん話せば、自然に話せるようになる」などです。しかし、幼少期を過ぎて言語を自然に習得をする能力を失った人たちが、外国語を自然に習得できることはありえないと理解しなければなりません。
語学学習はまず文法力と単語力を鍛えるところから始まる
スピーキングやリーディングなどの4技能を身に付ける前に、まずは文法知識を学び、単語力もある一定のレベルまで備えておく必要があります。
よく考えればわかりますが、英文を作るルールを知らずにスピーキングやライティングができるわけがありません。同様に、リーディングやリスニングにおいても文法知識や十分な単語力がなければ正しく理解することは不可能です。
文法知識と単語力が上がってきたらいよいよ4技能を勉強し始めます。ただ、これにも効果的に学習するための順序があります。例えば、リーディングの学習を飛ばしてリスニングの勉強をしてはいけません。リスニングの基礎はリーディングであり、まずは読めるようになってから同じ文章を聞いて理解できるようになるからです。
このように、各技能において正しい学習の順番をしっかりと理解しておく必要があります。