新形式TOEIC:リスニングセクションの勉強法

すでにご存知の方が大多数だとは思いますが、2016年5月29日(日)実施の第210回試験から、TOEIC公開テストの出題形式が一部変更されます(以下「新形式TOEIC」と呼びます)。

 

国際ビジネスコミュニケーション協会の公式プレスリリースによれば、「TOEICテストの一部は変更されるが、クオリティと難易度に変わりはない」とされており、また、「スコアの意味は現行のTOEICテストと同等であり、スコアの比較も可能」とされています。問題数と試験時間にも変更はありません。
もっとも、難易度に変わりがないというのはあくまでも統計学的な一般論に過ぎませんから、難しくなったと感じる方もいれば、やさしい内容になったと感じる方もいるでしょう。

 

全体的な変更点についてはTOEIC公式ホームページに詳しく掲載されていますので、改めて事細かに概説することはしません。ここでは、最低限事前に押させておきたい新形式TOEICの変更点と、新形式TOEICに向けてどのように学習を進めていくべきか、前編と後編に分けて紹介します。ここでは、前編:リスニングセクションについて解説します。

 

 リスニングセクションの特筆すべき2つの変更点
リスニングセクションの特筆すべき変更点は2つです。まず1つ目は、3人以上で会話する設問が加わったということです。今後は3人が相互に会話する形式も出題されますから、どの人物が誰に向かって話をしているのかを、正確に把握しなければなりません。これまでは、2人の登場人物がお互いに会話を進める形式でしたので、混乱することは少なかったはずです。

 

TOEIC公式ホームページには、新形式TOEICのサンプル問題が掲載されています。これを見る限り、各設問の最初で”Question 7 though 9 refer to the following conversations with three speakers.”といった説明があるようですので、心の準備をした上で、会話の相関関係をしっかり意識しながらリスニングをする必要があります。
2つ目は、会話の内容と問題用紙に印刷された図等の情報を関連づけて回答する設問、そして、話し手が暗示している意図を問う設問が加わりました。TOEIC試験を何度も受験されている方はお気づきかと思いますが、同様の問題はこれまでもリーディングセクションのパート7で出題されています。

 

この変更により、ただ単に会話の内容を理解するだけではなく、会話に出てくるさまざまな情報を組み合わせて解答を導き出す能力が試されます。すぐにできる対策としては、会話が始まる前に問題文に目を通すことです。これについては実践されている方が多いかと思いますが、今まで以上に重要な要素になります。

 

問題文を先読みすることで、どのような内容の会話なのか検討をつけた上で、リスニングにとりかかるのがベストです。そこまでできなくても、問題文には会話の中に出てくる重要なキーワードが散りばめられていますから、最低限それだけは意識をしてリスニングをしましょう。

 

まずは、新形式TOEICの特筆すべき2つの変更点と、問題を解く上での留意点について説明しました。しかし、これらはあくまでも問題を効率良く処理するための技術に過ぎません。リスニングセクションのスコアを上げるためには、そもそものリスニング能力を向上させる必要があります。どのようにリスニングの学習を進めていくべきか、以下で解説していきます。

 

 ディクテーションと音読でリスニングの基礎力をつける
リスニングセクションの大前提ですが、会話の内容が聴き取れなければ勝負になりません。リスニング能力(聴き取る力)を向上させるためには、ただ英語を聴いて問題を解き続けているだけでは道半ばです。皆さんは、リスニング学習はどのように取り組まれているでしょうか。

 

私がオススメするリスニングの勉強法の1つに、ディクテーションがあります。これは、聞こえてきた音声を一字一句紙に書いていくトレーニング法であり、通訳者も実践しています。詳しい練習法については、「ディクテーションこそ最も効果的な学習法である」をご覧ください。

 

また、一度理解した英文を音読することも大切です。なぜ音読するのかというと、英語を聴くことで慣れようとするよりも、自分で声に出して音読したほうが頭の中で英語の音として蓄積されていくからです。リスニングが苦手な方は、英語が聴けていないというよりも、英語の音を英語として頭の中で認識できていなということなのです。

 

特に、リスニングが苦手な方は、問題演習をしたあとの音読を積み重ねることで、頭の中に英語の音のストックが蓄積されていきます。蓄積された音のストックが多ければ多いほど、リスニング能力が向上します。リスニングの学習というと、どうしても聴くことを意識しがちですが、自分で声を出して音読することのほうが大切です。音読するときは、必ずスクリプトを見ながら音読してください。

 

 まとめ
新形式TOEICは、問題のクオリティや難易度に変化はないとされていますが、前述のとおり、これは統計学的な一般論であり、リスニングセクションに関しては「難しくなった」と感じる受験生がほとんどでしょう。

 

そのため、新形式での試験が始まる前に、TOEIC公式ホームページを訪問して必ず変更点を把握してください。サンプル問題も用意されていますので、そちらも確認してください。

 

リスニングセクションの最も効果的な学習方法は、ディクテーションと音読です。英語を聴くのも確かに重要ですが、それよりも英語を書きとること、そして音読を優先してください。

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