英語の文法:倒置、否定語句を文頭に置いた倒置構文

ここでは、否定語句を用いた倒置構文を学習していきます。倒置とは、通常の文章の語順を入れ替え、ある語句を強調したいときに使われます。主に新聞や論文などで使われますが、スピーキングではフォーマルな場で使われます。

 

否定語句とは、Noやlittle、hardlyなどといった「否定の意味」を含んでいる単語を指します。これらを使って倒置構文を作る場合、まずは否定語句を文頭に置き、その後の文章は「助動詞+主語+動詞」という疑問文と同じ語順にします。以下の例文で確認しましょう。

 

 「~するとすぐ……」の倒置構文
この構文として、as soon asが会話で一番よく使われます。その他の言い換え表現は以下の通りですが、基本的には倒置構文で使われます。

 

彼が帰ってくるや否や、彼女は彼に抱きついた。
No sooner had he come home than she threw her arms around him.
= He had no sooner come home than she threw her arms around him.

 

Hardly had he come home when she threw her arms around him.
= He had hardly come home whe she threw her arms around him.
 
Scarcely had he come home before she threw her arms around him.
= He had scarcely come home before she threw her arms around him.

これら3つの文章の倒置構文は、全て「否定語句+had(助動詞)+he(主語)+come(動詞)」の語順となっており、疑問文と同じ語順です。「~するとすぐ・・・」の構文に関しては、過去の事柄を表す場合はthan, when, before以前の文の時制が過去完了になりますので注意しましょう。

 

上記の構文は主に書き言葉のため、会話で使う際は以下の構文を使うとよいでしょう。

 

As soon as he came home, she threw her arms around him.
= The moment (= The minute) he came home, she threw her arms around him.
この文章の場合は、ただの過去形で大丈夫ですので、スピーキングでは使いやすい構文です。

 

 副詞節の文頭に否定語が来る倒置構文
ある文章が、メインの文章(主節)とそれを修飾する副詞節(従属節)から成り立っているとき、副詞節の最初に否定語句を持ってくると、主節で倒置が起こります。従属節と主節は以下のような文章となります。

 

彼が家を出るとき、電話が鳴った。
When he was about to leave home, the phone rang.
       従属節                 主節

この従属節内で、否定語句を文頭に持ってくると主節で倒置が起こります。その例文を、以下で見てみましょう。

 

お金を失って初めて貧乏人の気持ちがわかる。
Not until you lose money will you understand what poor people feel.
= You will not understand what poor people feel until you lose money.
= It is not until you lose money that you understand what poor people feel.
= Only when you lose money will you understand what poor people feel.

この文章を直訳すると、「あなたがお金を失うまで、貧乏人の気持ちは分からないだろう」となります。

 

Notを従属節である「until you lose money」の前に持ってくると、主節である「you will understand what poor people feel」に倒置が起こります。そうすると疑問文の語順になり、「will you understand what poor people feel」となります。

 

 ・スピーキングではIt is not until+主語+動詞+that+主語+動詞を使う
この文章の日本語訳である、「~して初めて……」は「not~until・・・」ですが、英語だと語順が逆になってしまいます。そのため、使いこなすには慣れが必要となります。

 

日本人がスピーキングを流暢にするためのポイントは、日本語の語順に近い構文を選ぶことです。上記の文では、「It is not until~that」という強調構文が使いやすい表現です。日本語の語順通りに訳せますし、倒置も起こらないのでスピーキングでは使いやすいです。

 

一方、日本語訳の「~して初めて……」に近い訳語は、4つ目の文章の「Only when」です。しかし、英語ではonlyにも否定の意味が入っているとみなされるので、主節で倒置が起こります。そのため、「It is not until~that」より使いにくい構文となります。

 

ただ、ライティングに関しては倒置構文を使えるようになりましょう。この構文を使うことで、かなり引き締まった文体となり、印象もよくなるからです。ライティングでは文章を考える時間があるので、作り方さえ覚えてしまえばそこまで難しくはないはずです。

 

 その他の否定語の倒置構文
以下のような、否定の意味を含む語句が文頭に来ると倒置が起こります。例文を見てみましょう。

 

そんなことは夢にも思わなかった。
Little did I dream of such a thing.
= I little dreamed of such a thing.

 

いかなる事情があろうともあなたはここから出てはいけない。
In no circumstances must you get out of here.
= You must get out of here in no circumstances.
= You must not get out of here in any circumstances.

否定の意味を含む語句はほかにも沢山あります。英文を読んだり聞いたりする中で倒置構文を見つけ、それを何度も音読して自分で使えるようになりましょう。

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