英検1級・準1級のライティングテストの対策方法

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2016年第1回試験から、英検1級および準1級のライティングテストの問題形式が変わります。それにともない、指定分量も若干増加しました。ここでは、英検1級・準1級のライティングテストについて、変更点の詳細と今後の対策方法を中心に解説します。

目次

変更後の形式と評価方法について

2016年第1回目から1級および準1級のライティングテストは問題形式が変更されます。具体的には、これまで1級は「指定されたトピックについての英作文形式」、準1級は「Eメールなどのやりとりに返信文を書く形式」でした。

2016年第1回試験からは、1級も準1級も、問題形式は「エッセイ形式」に変更されます。エッセイ形式とは、あるトピックが与えられ、それについての自身の考え(賛成または反対)を記述するというものです。

参考までですが、変更後のサンプル問題として、1級では「発展途上国において経済成長は環境保護よりも優先されるべきか」、準1級では「現代社会において小規模な独立店舗・ビジネスは生き残ることができるか」というトピックが示されています。

また、サンプル問題を見る限り、ライティングの体裁についての指定事項も変更があるようです。具体的には、以下のとおりです。

1級の指定事項
① 自身の主張を裏付ける3つの理由を示すこと
Introduction, main body, conclusionの構成にすること
③ 分量は200-240語にすること

準1級の指定事項
① 提示されたキーワードのうち2つを使って自身の主張を裏付けること
Introduction, main body, conclusionの構成にすること
③ 分量は120-150語にすること

1級については、これまでパラグラフ数の指定もありました(3パラグラフ以上)が、今後はパラグラフ数の指定はないようです。ここについては、「自身の主張を裏付ける3つの理由を示すこと」で代替されているものと思われます。

指定分量については、1級も準1級も、これまでと比べて若干の増加になっています(これまで1級は200語、準1級は100語)。若干増ですのであまり心配する必要はないのですが、増加に伴う試験時間の延長措置はありませんので、時間配分に注意してください。

そして、評価方法の変更点についてです。「英語検定におけるCSE2.0の導入について」でも解説しましたが、これからのライティングテストは、より詳細なフィードバクを可能にするため、観点別採点が導入されることになっています。観点は以下のとおりです。

内容:課題で求められている内容が含まれているか
構成:英文の構成や流れが分かりやすく論理的であるか
語彙:課題に相応しい語彙を正しく使えているか
文法:文構造のバリエーションやそれらを正しく使えているか

これからの対策について

観点別の対策について解説します。まず、「内容」についてですが、これは言い換えれば、その命題に関する知識が一定程度あるかどうかということになります。「指定された命題のポイントを押さえているかどうか」ということです。

エッセイ形式になりましたので、前提として、提示される命題に関する知識が必要です。これは英語力の問題ではなく、普段からさまざまなニュースや世の中の関心事項について考えているかが大切です。

例えば、準1級についてはこれまではEメール形式でしたので、特に知識がなくても状況にそった英作文ができれば十分に対応可能でした。また、変更後の準1級についても、仮に予備知識がない命題が出題されたとしても指定されたキーワードから類推することが可能かもしれません。

しかしながら、1級についてはキーワードもありませんし、自分の主張を裏付ける3つの理由を示さなければなりません。仮に自身が全く予備知識のない分野についての命題が示された場合、かなり苦労することになると思います。

これについては、繰り返しになりますが普段からさまざまな話題に関心をもって、自分でその話題について思考する習慣が必要です。英検ではさまざまな分野から出題されますから、日頃の積み重ねが重要です。

次に、「語彙」と「文法」について解説します。この2つについては、基礎力があるかどうかということになります。まず、語彙については、実際にライティングするときに難解な語彙を使わなければならないということではありません。その提示された命題に関する適切な語彙を使っているかどうかが重要です。

これは、「内容」とも関連するのですが、例えばある命題が提示された場合、それに関するキーワードが英語で浮かぶかどうか、というのが大切です。「内容」のところで解説したように、その命題に関する予備知識が一定程度あれば、いくつかキーワードは浮かぶでしょう。

例えば、介護問題という命題についていえば、「高齢化社会、低所得、社会保障政策、貧困」といった具合です。普段から、その話題にかんするキーワードが英語で頭に浮かぶように、トレーニングをしてください。

そして「文法」ですが、「文構造のバリエーションやそれらを正しく使えているか」となっています。文法を間違わないというのは大前提になっているように思います。それに加えて、同じ文の繰り返しを避けて、様々な文構造を織り交ぜてライティングできるかがポイントとなりそうです。

これについては、実際にライティングテストの過去問題を研究するのが一番だと思います。準1級についてはEメール形式でしたのであまり参考にならないと思います。準1級を受験される方も、1級のライティングの過去問題を研究して、「これは使えそうだ」という文章を丸暗記してください。単純でつまらない作業に思えますが、一番効果が現れやすい対策です。

最後に、「構成」です。これについては、ある程度の訓練(慣れ)が必要です。「構成」として評価されるのは、Introduction, main body, conclusionにしっかり従っているかどうかということです。

1級の問題を例に解説します。具体的には、まず、Introductionでその命題に対する自身の賛否を記述します。3行くらいのイメージです。次に、main bodyですが、ここでは自身の主張を裏付ける3つの理由を記述します。1つの理由につき3行を目安に、3段落に分けて記述します。最後に、conclusionとして、簡潔に自身の主張をを3行程度でまとめ(言い換え)ます。

Introductionで自分の主張を表明し、main bodyでその理由を3つ記述し、最後のconclusionでまとめる、という流れになります。サンプル問題の模範解答が非常にわかりやすいので、一度確認してみてください。準1級に関しても、構成はまったく同じですから、この流れを必ず守ってください。

この「構成」については、何度も練習を繰り返して、形をマスターすることがが必要です。この構成に従えば必然的にわかりやすい文章になりますので、過去問題も参考にしながら、練習を重ねてください。

まとめ

ライティングテストの変更点と今後の対策について解説しました。ライティングテストの前提として、命題に対する予備知識がある程度必要ですから、普段からさまざな話題に気を配ることを意識してください。また、「構成」については、慣れるまでに時間がかかると思いますので、早い段階で対策を始めてほしいと思います。


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