英和・和英辞書の正しい使い方

ここでは、プロの通訳者や翻訳者がどのようにして英和・和英辞書を使いこなしているかについて解説していきます。多くの学習者が辞書を用いるときは、単語の意味を調べるだけに終始します。しかし、それは辞書の正しい使い方ではありません。

 

 英和・和英辞書は必ず併用する
英語をある程度使いこなせる人(帰国子女など)や一部の英語講師は、「和英辞書には不自然な表現がたくさん載っているので使うべきではない」といいます。確かに和英辞書だけで英文を作ろうとすれば、不自然な表現になることはあります。

 

和英辞書は本来、英和辞書と併用すべきものです。例えば独り同時通訳トレーニングを行っているとき、英語で何と言えばよいかわからない単語に出会ったとします。そのときは和英辞書を使うことになりますが、そこに載っている英単語を調べてそのまま使うのは危険です。

 

例えば「彼に英和辞書を使うことを勧めた」といいたいときに、「勧めた」がわからないとします。そして和英辞書で「勧める」を調べると、suggestが見つかります。ただ、独創でsuggestを使うと間違った英文を作ってしまいます。

 

多くの人は、I suggested him to use an English-Japanese dictionary.といいますが、これは間違いです。なぜなら、suggestのうしろにto不定詞は置けないからです。このような誤りを防ぐためにも、英和辞書を使う必要があります。

 

suggestを英和辞書で調べてみると、「(人に)~することを勧める」は、suggest to (人) that節が使えることがわかります。そして、I suggested to him that he should use an English-Japanese dictionary.という正しい英文を作ることができます。

 

 英和辞書を使用する際に見るべきところ
以下に、単語を調べる際に必ず見るべき個所を示します。各単語について、1から順番に調べてください。

 

1. 発音記号
2. 単語の変化形 
動詞の場合……3人称単数形、過去形、過去分詞形、進行形 (例)eats, ate, eaten, eating
形容詞の場合……比較級、最上級 (例)happier, happiest
3. 品詞別重要項目
動詞の場合……自動詞か他動詞か
形容詞の場合……限定用法か叙述用法か(「限」や「叙」もしくは「P」か「A」と記載されている)
名詞の場合……加算名詞か不加算名詞か(「可」や「不可」もしくは「C」や「U」と記載されている)、集合名詞か(単数扱いか複数扱いか調べる)
この他にも各単語によって特別なルールがあるので、辞書で確認してください。

 

4.語法と文型
各単語には必ず語法が存在します。その場合は、以下のように記されていますので、単語を正確に扱うためにも必ず調べてください。また、調べた単語は第何文型がとれるかも理解する必要があります。

 

+補語
(例)become: He became cold.

 

+(間接目的語)+直接目的語
(例)give: He gave me a pen.

 

+目的語+補語
(例)make: He made me cook lunch.

 

+to do(to不定詞)
(例)want: I want to go to the U.K.

 

+目的語+to do
(例)want: I want you to go to the U.K.

 

+原型(動詞の原型)
(例)go: I go eat dinner
+doing(動名詞か分詞)
(例)enjoy: He enjoyed playing soccer.

 

+目的語+doing
(例)spend: He spend money buying watches.

 

+過分(過去分詞)
(例)get: I got interested in the book.

 

+that(that節)
(例)say: He said that he would win the game.

 

+目的語+that
(例)tell: I told him that I would never give up.

 

+wh(wh疑問詞 例えばwhat, whoなど)
(例)ask: She asked where he was.

 

+目的語+wh
(例)ask: I asked them why they looked so happy.

 

+wh+to do(wh疑問詞+to不定詞)
(例)ask: He asked what to do.

 

+目的語+wh+to do
(例)ask: He asked me what to do.

 

+as if(as ifやas though構文)
(例)look: He looks as if he saw a monster.

 

+前置詞+(代)名詞
(例)useful: This book is useful for writing an essay.

 

+副詞
(例)look: He looked up.

 

+引用(直接話法) 
(例)say: He said, “Study English hard!”
この他にも、単語によっては特殊な語法が存在する場合があります。

 

以上が英和辞書の正しい使い方となりますので、今後単語を調べる際はこの順序を守り、正確な語法を身につけてください。

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