英語リーディング:ニュースで鍛える英文読解2

ここでは英国Independent紙のニュース記事を題材に、英文読解の練習をしましょう。カンニングをして1年間の服役に直面している学生についてのニュース記事です。

 

 問題1

Two Spanish students are facing ①a year behind bars after ②they were reportedly caught cheating on an exam. The young men are facing 12 months each in prison after ③one was accused of impersonating the other on a test.

 

引用元:
Two students face a year in prison for ‘cheating in exam’
Independent
14 February, 2016

①のa year behind barsは、a yearとbehind barsが合体して構成されています。a yearはそのまま「1年間の」ですが、behind barsはどのような意味でしょうか。

 

barという単語は「棒、格子、障害、裁判所、弁護士業、酒場」というようにさまざまな意味を持ちます。一番わかりやすのは酒場(バー)でしょう。また、「弁護士業」との関係では、Bar associationで「弁護士会」という意味になります。

 

今回のbehind barsという表現のbarは、「格子」という意味です。それもただの格子ではなく、監獄の格子を指します。behind barsという表現は、そのまま訳せば「監獄のうしろ」ということですので、転じて「刑務所に入っている」という意味になります。

 

このような慣用句的表現は、「なぜそのような意味になるのか」を知っておくと頭に残りやすくなりますし、1つ1つの語句の意味を突き詰めて考えることで、その意味の背景を知ることができます。
②ですが、これは単純な受動態の文です。reportedlyという副詞が挿入されていますので、読みにくい方はreportedlyを抜いて読んでみてください。cheatというのは「だます、欺く」「カンニングする」「浮気する」という意味です。

 

reportedlyを抜いて考えれば、「試験でのカンニングを見つかった」という意味です。reportedlyは副詞で「伝えられているところによれば」という意味ですから、全体では「伝えられているところによれば、彼らは試験でのカンニングを発見された」となります。

 

このreportedlyという単語は、新聞やニュースで頻出です。ほとんど同じ意味の単語でallegedlyという語句があります。reportedlyもallegedlyも「(真偽のほどはわからないが)伝えられているところによれば」という意味で、新聞やニュースの文章で公正を期するために利用される傾向にあります。
③のimpersonateは「?のまねをする、?に扮する」という意味の動詞です。同意語としては、imitateが挙げられます。ここでは、oneとthe otherの対比を意識しましょう。二人の学生のうち、テストで片方(one)がもう片方(the other)のふりをしたため、起訴されたということです。それでは、以下の例訳を見てみましょう。

 

 問題1の例訳

報道によれば、2人のスペイン人学生が試験でのカンニングを発見され、1年間の服役に直面しているとのことです。この若者たちは、片方がもう一方のふりをして受験をしたということで起訴されており、それぞれ12ヶ月の投獄に直面しています。

 問題2

The pair, from Almeria, southern Spain, ④attempted to hoodwink invigilators for an entrance exam for vocational studies, reported The Local. But prosecutors in the country are ⑤accusing the duo of falsifying public documents, a crime in Spain, as ⑥the imposter sat the test under the other’s name using their ID card.

④のattemptは「?を企てる、?を試みる」という意味で、tryよりも堅い語句です。hoodwinkは「だます」、invigilatorは「試験監督」です。hoodwinkとinvigilatorは難易度の高い(普段あまり目にしない)単語ですので、この機会に辞書を引いて使い方を確認してください。

 

⑤は、まずthe duoという単語に注目してください。日本語でもデュオと言うように、二人組のことを指します(もちろん、この記事で話題となっているTwo Spanish studentsのことです)。問題2の冒頭にThe pairとありますが、これも同じ意味です。Two Spanish students = The pair = the duo ということになります。このような言い換え表現は常に意識して読み進めてください。

 

次にfalsifyという動詞ですが、これはfalse(誤った、間違った)という意味の形容詞に-fyをつけており、「捏造する、変造する」といった意味です。-fyという接尾語は、「?にする」という意味の動詞を作ります。-fyの単語はここから意味を想像することもできますから、覚えておきましょう。

 

このduoは、public documents(公文書)をfalsifying(捏造)したことで起訴されているわけです。accuseという単語はこのように、「accuse 人 of 訴える理由」という形で使います。問題1の③も同じ表現ですので、確認してください。

 

⑥のasはどのような意味でしょうか。asには色々な意味がありますので、文脈をよく読んで判断しましょう。ここのasは、理由を示していると解釈するのが妥当です。「検察官が2人を公文書偽造の罪で起訴した理由は、as以下」ということです。

 

imposterは「詐称者」という意味ですので、この2人組のうち、実際に身分を偽った方のことを指しています。この人物は、もう片方の人物の名前で(under the other’s name)、身分証を利用して(using their ID card、分詞構文です)、試験に臨んだ(sat the test)ということです。それでは、下記の例訳を確認しましょう。

 

 問題2の例訳

The Localによると、スペイン南部のアルメリア出身の2人は、職業訓練学校の入試に合格するために試験監督を欺こうと企てたとのことです。しかしスペインの検察官は、同国では罪の公文書偽造で2人組を起訴しています。これは、詐称者が、身分証を利用してもう一方の名前で受験したからです。

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